2016年08月26日

2016.8.25 人形町らくだ亭@日本橋劇場

2016.8.25 第67回 人形町らくだ亭

演目
金原亭小駒        手紙無筆
五街道雲助        汲み立て
三遊亭圓橘        お峰殺し(『怪談牡丹燈籠』より)
  (仲 入 り)
春風亭一朝        蔵前駕籠
柳家小満ん        応挙の幽霊
              (三味線:太田その)

小駒「手紙無筆」。途中までだが、5分という短い時間で
それなりにまとめてみせた・・・・臨機応変な構成力。

雲助「汲み立て」。与太郎が、清元の師匠と半公の仲を
暴露する前半部は、ややあっさり目だったかな。その分、
屋形船の夕涼みに、半公の歌が入り、“有象無象連”の
馬鹿囃子をお賑やかに。

先日、馬石師で聞いたけれど、やっぱり、師匠はひと味
もふた味も・・・と、思わずにはいられない。

圓橘「お峰殺し」。前段までのあらすじを、ざっと語ってか
ら、お峰が馬方・久蔵をうまく騙して、伴蔵の浮気を聞き
出す場面から本篇に入る。

金を持って気が大きくなり、古女房から若い女に心を移
した伴蔵が、ついには女房を殺すという場面で、怪談と
は言い難いくだりだが・・・・これが、怖かった!

淡々と乾いた口調で語られる、殺しの場面・・・そして、
後の物語に、ひと言も言及せずに、ストンと終わらせた
ことで、より一層、怖さが増幅した感じだ。

一朝「蔵前駕籠」。寄席で、正朝師匠がよく演るけれど、
一朝師のは記憶にない。お初かもしれない。

すっ裸で駕籠に乗り込む、「女郎買いの決死隊」男の、
如何にも江戸っ子らしい、気風の良さ、べらんめぇの切
れの良さ、凄みの効いた追剥が、とぼけたセリフで落
とす間の良さ・・・どれひとつとっても、天下一品。

ここまでの三席、いずれも素晴らしい口演で、それだけ
でも、大満足だったのに、最後にもうひとつ、最高のメ
インデッシュが残っていた。・・・申し訳ないが、前三席
の名演も、すっと影が薄くなっちゃうほど。

小満ん「応挙の幽霊」。この噺、たぶん、生で聞くのは
初めてだ。・・・なんで、あまり掛からないのかな?と思っ
ていたけれど、小満ん師の噺を聞いて、よーく分かりま
した。・・・これ、並大抵の実力では無理。

幽霊の掛け軸を売った古道具屋が、お名残にと、この
幽霊を相手に一杯・・・小満ん師は、この酒をスコッチ
ウィスキー(ウヰテケ)とした。幽霊は京都生まれで、
長崎に住み、オランダ語や英語も達者・・・という設定。

ここから、ウィスキーや、長崎の歌等の蘊蓄が全面展
開するのだから、演者に相当の蓄積がないと出来ない
噺である。

にっこり微笑んで、「ワンス・モア」と、酌を促す幽霊さん、
なんとも粋で、すごーく可愛らしかった・・・一夜明けた
今でも、思い出してフンワカした気分になってます。
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2016年08月25日

2016.8.24 池袋演芸場下席・昼の部(その1)

2016.8.24 池袋演芸場下席・昼の部(主任・三三)

演目
柳家小かじ        出来心
柳家やなぎ        初天神
林家たけ平        相撲場風景
柳家さん助        手紙無筆
ホンキートンク       (漫才)
三遊亭金馬        夏の医者
古今亭菊志ん       あくび指南
  (仲 入 り)
林家ひろ木        初恋
宝井琴柳         (講談)魚屋本多
鏡味仙三郎社中      (太神楽曲芸)
柳家三三         錦の袈裟

小かじ「出来心」。後半の「花色木綿」の部分のみ。前半
は聞いた記憶があるが、こちらは初めてかもしれない。
なんか、びっくりするくらい可笑しくて、大笑い・・・もうすぐ
二ッ目、先が楽しみになってきました。

やなぎ「初天神」。さん喬師匠の門下は、みんなこの噺を
演るみたいだ。やなぎさんのも、しっかりそれを受け継ぎ
つつ、ドキッとするくらい斬新・・・飴屋と団子屋で終わる
かと思ったら、最後にちょこっと凧屋がついて、前かたの
噺を踏まえた、独自のオチをつけた・・・脱帽。

たけ平「相撲場風景」。漫談だけで終わるのかと思ったら、
突然噺に入ったので驚く。・・・でも、下ネタは昨日から食
傷気味。

さん助「手紙無筆」。いかにもさん助師流なアレンジで、ブッ
飛んだ可笑しさ・・・これ、ホントに手紙無筆なの?

金馬「夏の医者」。夏の最中に、下剤をかけられて、すっ
かり参っちゃってるウワバミの、なんともナサケナイ有様が、
最高に可笑しい・・・前日の扇辰師「田能久」に出てくるウ
ワバミと、好対照。

菊志ん「あくび指南」。無言のまま、あくびが出るのを待っ
ている男の様子が、妙に可笑しい・・・ラジオだったら、放
送事故になりそうなくらいの間。

ひろ木「初恋」。桂三枝(現文枝)作の新作だそうだ。
国語の教師が藤村の詩、「初恋」を暗唱させるが、ダメダ
メな生徒はさっぱり出来ない・・・ところが、本当の恋では、
この子が先生の指南役に・・・

なんか、ひと昔前の青春ドラマの一シーンみたい。ひろ木
さんの自信なげな(失礼!)語り口が、不思議と噺に合っ
ていて、すごく面白かった。

琴柳「魚屋本多」。琴柳先生の講談では、このお話を一番
多く聞いていると思う。・・・巡りあわせというべきか・・・?

三三「錦の袈裟」。久しぶり・・・と調べたら、2014年の夏
以来だった・・・なんか、一時期、こればっかだったこともあ
るのにね。

以前に比べ、与太郎がより一層、与太郎らしくなり、与太
郎の女房はさらに強くなり、全体に、爆笑度がアップ。
ただ、前半に笑いすぎたのが祟ったか、後半、一瞬、“落
ちた”。

なんということでしょう!・・・・三三さん、ごめんなさい!
posted by JTm at 00:00| 落語 | 更新情報をチェックする

2016年08月24日

2016.8.23 新宿末廣亭下席・昼の部(その1)

2016.8.23 新宿末廣亭下席・昼の部(主任・扇辰)

演目
柳家寿伴       狸の札
入船亭小辰      たらちね
ニックス        (漫才)
柳家喬之助      初天神
橘家圓十郎      饅頭怖い
マギー隆司      (奇術)
三遊亭歌笑      長短
古今亭菊寿      小言念仏
ホンキートンク     (漫才)
金原亭馬の助     権助芝居(+百面相)
金原亭伯楽      味噌豆(+小噺)
林家正楽       (紙切り)
    線香花火、縁台将棋、内村航平、朝顔、クワガタ、ミッキーマウス
柳家小里ん      へっつい幽霊
  (仲 入 り)
五明楼玉の輔     マキシム・ド・呑んべぇ
ロケット団       (漫才)
桃月庵白酒      牛ほめ
橘家圓太郎      勘定板
入船亭扇辰      田能久

夏休みもそろそろおしまいとあって、小学生くらいの子ども
さんが、いつになく多く見られる客席。そのせいか、お子様
向け?の演目が、多かったかも。

長いので、かいつまんで。

小辰「たらちね」。先月の巣鴨の会で久々に聞いた。前座
のころはよく聞いたし、大筋は変わっていないが、若干、
言葉を変えている(子どもたち向け?)ようだ。
新妻の名を読み上げて、お経になっちゃうところまで。

歌笑。たぶん、お初。落語協会のHPに、長らく、名古屋で
活動していたとの記事があった。「長短」。なんか、短七さ
んが、だんだん早口になったような・・・

菊寿。こちらもたぶんお初。圓菊門下で、平成5年に真打
昇進とある。あまり寄席には出ていないのかな?
「小言念仏」。噺はごく普通に面白かったが、圓十郎師から
三人、饅頭や菓子を食べる場面が続いたのはやや疑問。

伯楽。お子様向けにと、落語とは何か?の解説で、小噺を
たくさん並べた。一番長かったのが「味噌豆」。

正楽。クワガタをリクエストしたのは、小学生の男の子。
「宿題はもう終わったの?」という正楽師の問いに、「大丈
夫です!」と元気よく。・・・優等生。

小里ん「へっつい幽霊」。若旦那は登場しないひとりバー
ジョン。道具屋が「不吉だから壊す」と言うへっついを、無
理やり貰ってくるという型。

主人公の男と幽霊が、共に、如何にも博打好きらしく、はっ
たり屋なのが、なんとも嬉しくなる感じ。

白酒「牛ほめ」。白酒師のこの噺は、記憶にない。こんな
ネタ持ってるんですねぇ・・・と、あきれつつ?聞く。

圓太郎「勘定板」。これも、また、におい立つような・・・

トリの扇辰師が、「前かたは、ウ〇〇二連発」と呆れてい
たけれど、聞く方もいささかゲンナリ。

扇辰「田能久」。じゃ、気分直しにぐっと格調高く・・・?
と、思ったら、なんと、「タヌキのキンは・・・」ですか(笑)

日本昔ばなし風の噺を選んだのは、やはり、客席の子ど
もさんを意識したのかな?それでも、ウワバミの目力の
迫力はものすごく、力技で笑わせられちゃった。

座った席が、冷房効きすぎで、これ以上いると風邪ひく
ぞ・・・という気がしたので、夜の部はパスして帰宅。
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