2017年08月17日

2017.8.16 日本演芸若手研精会@日本橋社会教育会館

2017.8.16 日本演芸若手研精会 第434回葉月公演

演目
柳家小多け      黄金の大黒
柳亭市童       粗忽の使者
古今亭志ん吉     鼓ヶ滝
柳亭こみち      蒟蒻問答
  (仲 入 り)
柳亭市楽       野ざらし
入船亭遊京      崇徳院
        (三味線:太田その)

久々の研精会。4月以来だ。

小多け「黄金の大黒」。ちょこちょこと端折りな
がら、16分で、大黒が恵比寿を迎えに行く、おめ
でたいサゲまで。

市童「粗忽の使者」。ここのところホントに遭遇
率高し。しかも市馬師匠がネタ元ってのがほとん
どだ。市童さんも、もちろんそのひとり。

前半の治部田氏が出かけるまでの騒動はスッバリ
と切り捨てて、トメッコ登場の後半のみ。ハジケ
た江戸っ子より、三太夫さんの重厚さ?が似合う
・・・若いのにね。

志ん吉「鼓ヶ滝」。ほとんど正蔵師でしか聞いた
ことのない噺だ。途中に、西行の出家時のエピソー
ドが盛り込まれていたのは、興味深かった。

こみち「蒟蒻問答」。月末のはなし亭での初演を
聞いたのに続き。稽古の時間が取れないと言いつ
つ、きっちりバージョンアップしているのはさす
がと言うべきか、当然というべきか。

市楽「野ざらし」。前半はほぼ定石通りの運びだっ
たが、後半、八五郎の家を訪ねて来るコツは、男
という設定。

上方落語の「骨釣り」みたいだな・・と思ったが、
サゲは、幇間でもなければオカマでもない、独自
の?サゲだった。分かりやすくて良いかも。

遊京。中国への大旅行を経て、研精会にも8か月
ぶりの出演だそうな。どうやら、この先も当分マ
クラに使えるほどのネタを仕入れて来たようで、
なかなか楽しみではある。

今回は、旅先での病の話題から、ちょっと強引に
(笑)、恋わずらいの「崇徳院」へ。

「水の垂れる」お嬢さんを求めて江戸の町を駆け
回る熊さんに、中国大陸を旅する遊京さんが、被っ
たりして・・・うん、なかなか良い経験だったよ
うですね。
posted by JTm at 09:46| 落語 | 更新情報をチェックする

2017年08月15日

2017.8.14 柳亭こみち音曲噺の会@赤坂会館

2017.8.14 柳亭こみち音曲噺の会 第四回

演目
柳家小多け      初天神
柳亭こみち      紙屑屋
  〃        三枚起請
  (仲 入 り)
柳亭こみち      応挙の幽霊
     (三味線:太田その、鳴物:小多け)

小多け「初天神」。小多けさんで聞くのは一年
ぶり。前回はショートバージョンだったが、今
回は凧揚げまでの通し・・・フルバージョン。

“おねだり”を画策する金坊の顔が、もう、素敵
に可笑しい・・・思わず吹き出した。

こみちの三席。
「紙屑屋」。二ッ目の披露目からもう10年も演っ
ている噺だそうだ。わたしも何度か聞いている。

先日、見番で聞いた、一朝師匠とほぼ同じ運び。
都々逸、新内のほかに、芝居振りも見せてくれ
た。うぬぼれやで自意識過剰な若旦那が、なん
とも愉快だ。

「三枚起請」。実験的試み、とのふれ込みで。
・・・なにかと思ったら、なんと、唄入り・・・
“音曲噺の会”だから、当然か。

だけど、まさか三枚起請に?ってところ。
登場人物が歌いながら登場するのは当然・・・
一番ケッサクだったのは、喜瀬川花魁が、客に
歌って聞かせる(洗脳用?)の唄。

「お祭りマンボ」の替歌・・・「そーれそれそ
れ、起請だよ~」と来られては、もう笑うっきゃ
ありませぬ。

「応挙の幽霊」。これは、先日、鈴本で聞いた。
てっきり、以前のこの会で演ったものだと思っ
ていたが、そうではなかったようだ。

つい先週、全生庵で公開中の圓朝コレクション
の幽霊画を見て来たばかり。応挙作と伝えられ
る(署名、落款がないので)作も見て来た。

ただ、全生庵のこの作は、噺の中で言われるよ
うな、おどろおどろしい絵ではない。

寂しげではあるけれど、お顔はむしろ、ふっく
らとして可愛らしい。
後半、酒に酔って陽気になる噺の中の幽霊に、
この全生庵で見た応挙の幽霊が重なった・・・

こんな幽霊なら、一緒に酒を呑むのも良いかも
しれない。


真打昇進まで、あとひと月ほどとなり、「とも
かく忙しくて」と言うこみちさん・・・頑張っ
てくださいね!

そして、「家事と子育ての95パーセントをこな
してくれている」というダンナ様にも、心から
の、最大のエールを贈りたい。
posted by JTm at 08:34| 落語 | 更新情報をチェックする

2017年08月14日

2017.8.13 八月納涼歌舞伎・第三部@歌舞伎座

2017.8.13 八月納涼歌舞伎・第三部

演目
「野田版 桜の森の満開の下」
  坂口安吾作品集より 野田秀樹 作・演出
  出演 耳男=中村勘九郎、夜長姫=中村七之助、
     オオアマ=市川染五郎、早寝姫=中村梅枝、
     マナコ=市川猿弥、ヒダの王=中村扇雀、
     エンマ=坂東彌十郎、赤名人=片岡亀蔵  外

坂口安吾の原作を、野田秀樹がかつて主催していた
「夢の遊眠社」で劇化・上演した作品を、歌舞伎に
・・・という予備知識だけで出かけた。

考えてみれば無謀だった。野田秀樹も夢の遊眠社も、
名前しか知らず、歌舞伎好きという割には、いわゆ
る「野田版」歌舞伎は、一作も見ていない。

正直な、ホントに正直な感想を言わしてもらうと・・・
あの、これ、どこが面白いの?・・それだけだ。

もちろんこれはわたし個人の感想であり、まったく
異なる感想を持つ方がいるであろうということは疑
わない。なにせ、終演後、目を泣きはらしているお
嬢さんがいたくらいだから。

そして、美しい舞台であったことは間違いない。
様々な工夫を凝らした舞台装置、色彩や照明の使い
方の上手さ、なにより、舞い散る桜の花の妖しい美
しさ。

ただ、あふれんばかりの長い長いセリフは、あまり
に早口すぎて、何言ってるのか聞き取れないことも
多く、目まぐるしい場面転換と、常に全力疾走して
いるような出演者の動きは、見ていて疲れた。

元となった坂口安吾の作品は、「桜の森の満開の下」
と、「耳男と夜長姫」の二作だそうだ。

事前に予習のつもりで、前者は読んだのだが、後者
のことは知らず、読まずに出かけてしまった。

後から後者も読んだ(どちらも「青空文庫」にある)。

こっちも読んでおけばよかった・・と、激しく後悔
している。少しは理解できたかもしれない。

歌舞伎には、耽美的な要素は確かに必要だ。
ただ、それだけでは・・と、つい思ってしまったが、
結局は、わたしの理解不足であろう。申し訳ない。
posted by JTm at 09:07| 芝居 | 更新情報をチェックする