2018年03月08日

2018.3.7 国立能楽堂定例公演

2018.3.7 国立能楽堂定例公演

演目
狂言「音曲聟」(大蔵流)
  シテ(聟)=茂山逸平、
  アド(舅)=茂山七五三、アド(太郎冠者)=茂山宗彦、
  アド(教え手)=茂山千三郎     後見=井口竜也
  (休   憩)
能「千手」(金春流)
  シテ(千手の前)=髙橋 忍、ツレ(平重衡)=山井綱雄、
  ワキ(狩野介宗茂)=安田 登
  囃子方 笛=一噌幸弘、小鼓=幸 信吾、大鼓=谷口正壽
  後見=横山紳一、井上貴覚
  地謡=渡辺慎一、山中一馬、本田布由樹、金春安明、
     中村昌弘、辻井八郎、内田善昭、本田芳樹

「音曲聟」。聟入りの行事を控えた聟が、その作法を
教わりに来るが、教え手は、いたずら心を起こし、と
んでもないことを教えてしまう。

この人、悪い人ではないらしい。現に、冒頭で聟殿も
「いつも世話になっている」と言っているし。

じゃ、なぜ、こんないたずらをしたのか?
どうやら、もの知らずの聟が、「あなたは何度も聟入
りしているから」と言ったのに、カチンと来た・・?

聟入りというのは、結婚して初めて舅の家に挨拶に行
く行事。それを聟殿は、舅の家に行くのはすべて聟入
り・・と勘違いしたのだ。

でも言われた方にしたら、「あんたは何度も嫁さんを
取り替えてるから」と言われたように感じたのだろう。

「当世風は、会話をすべて謡でやるのだよ」と・・・

さて、舅の家。謡で話をする聟殿に、舅も太郎冠者も
大いに困惑・・・しかし、舅は言う。
「聟殿は、生真面目な人だから、たぶん誰かにからか
われたのだろう・・しかし、それを指摘したら、かえっ
てこちらがもの知らずと思われる」

というわけで、聟殿に合わせて、謡で会話・・なんか、
落語の「豊竹屋」みたいだなー。

かくて、新しい聟入りの作法が出来上がったのだ(笑)

「千手」。2015年に宝生流で見ている。
解説書を見たが、流派による違いはあまりないらしい。
『平家物語』に取材した物語である。

一の谷の戦で捕らえられた平重衡は、鎌倉に護送され
て、狩野介宗茂に預けられている。

幽閉の身、ましてや自らの罪業(特に南都焼き討ちの)
を悔いる重衡は、鬱々と日々を過ごしているので、狩
野介はこれを慰めようと酒を勧める。

そこへ、頼朝の命で、重衡の世話をする女・千手前が、
琴と琵琶を持ってやって来る。

千手前は、重衡を慰める舞を舞い、どんなに思い罪を
犯した者でも、聞けば天神の守護を受けられるという、
菅原道真の詩を詠じる。

千手前の優しい心に、重衡の心もなごみ、ふたりは琴
と琵琶で合奏・・・しかし、その一夜が過ぎて、重衡
はふたたび、都に護送されることに・・・

南都焼き討ちで興福寺、東大寺を始め、有力寺院を悉
く敵に回した重衡は、やがて、その南都の衆徒の手に
よって、斬首されることになる。

千手前との一夜・・・死に行く重衡にとって、それは
どのような意味を持つものだったのだろうか。

二度目なので、物語の大筋はなんとか理解。しかしな
がら、先月の「熊野」同様、動きが少なく、ほぼ謡だ
けで綴られて行くので、やっぱり、眠気との戦いに・・・

ホント、難しい。やれやれ。
posted by JTm at 10:46| | 更新情報をチェックする