2018年10月28日

2018.10.27 三田落語会@文化放送メディアプラスホール

2018.10.27 三田落語会 昼席・夜席

昼席演目
金原亭乃ゝ香     子ほめ
入船亭扇遊      引越しの夢
柳家さん喬      掛取万歳
  (仲 入 り)
柳家さん喬      時そば
入船亭扇遊      たちきり
        (三味線:太田その)

夜席演目
金原亭乃ゝ香     元犬
柳家権太楼      うどんや
春風亭一朝      紺屋高尾
  (仲 入 り)
春風亭一朝      祇園祭
柳家権太楼      試し酒
        (三味線:柳沢きょう)

会場を変えて復活した三田落語会、チケット発売日に
旅行中で買いそびれたが、直前になって知り合いから
お譲りいただく・・・落語の神様の思し召しです。

プログラムに前座さんの名がひとりしかかかれていな
かったが、太鼓はたぶんふたりだったので、誰か見習
いさんでも来ていたのかな?・・もしくは、スタッフ
に、太鼓を叩ける人がいるとか(笑)

乃ゝ香「子ほめ」(昼)、「元犬」(夜)。申し訳な
いが、一日に二度は・・・あまり聞きたくない。髪が
伸びて後ろでまとめられるようになって、上下を振る
たびに顔にかからなくなったのは、見ていて安心した
けれど。

昼席。
扇遊「引越しの夢」。口入屋でのワイワイガヤガヤか
ら、丁寧に。美人の女中さん相手に、「わたしが番頭
だから」と繰り返す番頭さん・・いかにも好色そうな
んだけど・・いや、扇遊師匠がそうとは言ってません。

この噺、そう言えばしばらく聞いてなかった。まさか、
#MeTooの影響ではないだろうけれど。

さん喬の二席。
「掛取万歳」。まだ10月というのに、もはや暮れの噺
に遭遇。もっとも、この会、次回は1月だそうだから、
演るなら、今でしょ!ではある。

狂歌、義太夫、芝居に喧嘩、そして三河万歳というフ
ルコース。その師匠の三味線の間合いもピタッ!と合っ
て、なんとも心地よく聞く。

これからの季節、掛取万歳のみならず、掛取美智也や
掛取寅さんも含めて、遭遇率が高くなりそうな噺・・
今季初遭遇が、今季最高の掛取になるかも?

「時そば」。最初の客の誉め言葉がまったく逆目になっ
て行く可笑しさもさることながら、そばをたぐるさん
喬師匠の、仕草の美しさに魅せられた。美味いそばは
より美味そうに、不味いそばはより不味そうに。

扇遊「たちきり」。一席目で好色な番頭を演じた師匠
が、今度は純情な若旦那を演じる・・落語って奥深い。

若旦那と小ひさの悲恋、ほんの少しのボタンの掛け違
いなんだよね・・ま、その時代、ボタンは無かったか
もしれないが。

「手紙が百日続いたら・・」という番頭のセリフを聞
くと、いつもながら悔しさが募る。あの世からでも、
三味線を鳴らさずにはいられなかった、小ひさの気持
ち、よく分かります。

その師匠の三味線は、プツンと切るのではなく、静か
にフェードアウトして行く。死すとも未練を断ち切れ
ない、切ない女心を感じさせる。

夜席。
権太楼「うどんや」。確か2012年に初演と聞いた記
憶がある。その直後から何度か聞いているはずだが、
聞くたびに、感動が深まるような。

小さなころから可愛がっていた女の子が、ちょっと見
ないうちに、きれいな娘になってその婚礼に招かれて
・・という、酔っ払いの嬉しさに素直に同調。思わず
ハンカチを取り出すことに。

大いに泣かせて大いに笑わせる、権太楼流人情噺。

一朝の二席。
「紺屋高尾」。8月から毎月1度ずつ遭遇して三回目。
全体の、カラッと明るい調子は、もう、一朝師匠の真
骨頂。

8月の会の時が蔵出しだったそうだが、その後、寄席
のトリなどでも掛けているようで、ぐっと進化して聞
きごたえのある噺になっていた。

「祇園祭」。これぞ、ザ・一朝!という噺で、演目を
聞くだけでも嬉しくなる。今回は、三人連れの江戸っ
子が、粟田口から京に入る場面からたっぷりと。

一個所、残念な言い違いがあったが、後半の祭囃子合
戦の楽しさで、そんなものは吹き飛ばした。

権太楼「試し酒」。紺屋高尾の主人公と同じ名の久蔵
さんが再び登場したが、もちろん別人(笑)

大盃で酒を呑む、その盃の傾け方がなんとも絶妙・・
酒がすーっと通って行く、その喉の動きまで見えて来
そうな気がした。


以前の会場と違って、縦にではなく横に広がる客席。
床面はフラットなので、後方からだと高座が見えにく
そうな感じ。そして、建物のセキュリティの厳しさに
は、正直、閉口するけれど・・・顔付けによっては、
また行っちゃいそうだな、三田落語会。
posted by JTm at 10:27| 落語 | 更新情報をチェックする

2018年10月25日

2018.10.24 柳家小里ん・小もん親子会@曳舟文化センター

2018.10.24 向島落語会 柳家小里ん・小もん親子会
         -寿・柳家小もん二ッ目昇進祝い-

演目
(主催者挨拶と税に関する講演)
柳家小もん          かぼちゃ屋
柳家小里ん          居残り佐平次
柳家小もん          提灯屋
(お楽しみ抽選会)

今回も“お弟子がトリ”の会・・これは、小もんさんの
昇進祝い、ということで。

地元の青色申告会主催だそうで、なんと!木戸銭無料。
そして小もんさんは、入門当初から地元在住だそうだ。

前段の挨拶と講演に続いて、小もんさん、小里ん師匠、
ここで休憩が入るはずだったが、時間が押して、休憩
なしで後半へ・・という番組になった。

小もん「かぼちゃ屋」。何度か聞いた記憶があるので、
口慣れた噺だと思うけれど、途中、ちょっと??なと
ころがあったのは、師匠の後のトリで、緊張していた
かな?

与太郎さんが、いつもより少し早口だったかな?とい
う印象・・・演者の気持ちの焦りを投影??

小里ん「居残り佐平次」。今年3月の池袋での独演会
に続いて2度目の遭遇。

佐平次が、かすみ花魁(品川だから本当は花魁とは言
わないし、小里ん師も使わなかったが、この方が分か
りやすいので)の客の勝っつぁんに、ヨイショして、
酒やらなんやらをせしめる場面・・なんとまぁ、見事
なことか。

これに乗せられない客、たぶんいないだろう。

小もん「提灯屋」。この噺は、後半の“判じ紋”の謎解
きが面白いけれど、前半のワイワイガヤガヤに冴えが
ないと、面白さは半減する・・・小もんさん、良いで
すね・・・ホント、これからが楽しみな若手です。

向島落語会さん、地元に良い噺家さんが育って、会と
しても万々歳じゃないでしょうか。

最後の抽選会は、小里ん師匠の色紙が賞品・・当たっ
た方、おめでとうございます!
posted by JTm at 12:53| 落語 | 更新情報をチェックする

2018年10月24日

2018.10.23 林家正蔵・入船亭扇辰二人会@日本橋社会教育会館

2018.10.23 林家正蔵・入船亭扇辰二人会

初めての顔合わせだそうだ。年齢で2歳、芸歴で
は10年以上、正蔵師が先輩だとか。

演目
正蔵&扇辰      (ご挨拶と順番決め)
入舟辰乃助      寄合酒
入船亭扇辰      紋三郎稲荷
林家正蔵       おかめ団子
  (仲 入 り)
林家正蔵       夢八
入船亭扇辰      鰍沢

プログラムには「ご挨拶」とあったが、出番順を
決めるための時間。軽いトークを交えつつのジャ
ンケンは、アイコばかりでなかなか勝負がつかず、
結局5回か6回かでようやく正蔵師の勝ち。

勝った正蔵師匠が仲入りに回ったので、トリは扇
辰師匠に・・申し訳ないが、個人的には万歳三唱。

辰乃助「寄合酒」。もうお馴染みになった噺だが、
これ、ネタ元は文蔵師かな?・・サゲが違うけど、
味噌の判定をじっくりやるところは似ているかも。

扇辰「紋三郎稲荷」。扇辰師匠の冬の定番噺に、
早くも遭遇・・嬉しいけれど、今年はもう、目黒
の秋刀魚は聞けないのかな?と、ちょっと淋しく
もある。

正蔵の二席。
「おかめ団子」。志ん生師匠が得意とした人情噺
だそうだが、今はあまり演り手がないようだ。
今まで、小満ん、圓太郎両師で2回だけ聞いた。

サゲを少し変えていたかな。太助の売る大根を漬
物にした香々と孝行を掛けた従来のオチは、確か
に今では分かりにくいかも・・香々(こうこ)っ
て言葉、使わなくなったもの。

団子屋の娘のおかめさんが、命を助けられたとは
言え、たった一度会ったきりで太助に惚れてしま
うというのは、ちょっと無理がある。

後半を改変するなら、毎日、団子屋に通う太助と
おかめさんの交流をちらっとでも付け加えると良
いのでは?

「夢八」。一琴師や一之輔師ほど、首くくりのイ
ンパクトは強くない・・怖くなくて明るいからよ
く笑えるのはありがたいが。

・・ん? 正蔵師匠、二席とも首くくりがらみの
噺でしたねぇ。特集?

扇辰「鰍沢」。一席目に続いて冬噺の定番を。先
日のTVドラマの初回で、俳優さんに指導してい
た噺でもある。

いつもながら、雪の道を歩いて来た旅人が、お熊
の家に入った時や、伝三郎が玉子酒を飲んだ時の
丁寧な仕草が美しい。

先輩との初顔合わせだから、なのかは知らないが、
より一層、リキの入った高座で、思わず知らず、
グイグイと引き込まれて行った。

・・・頭の中に、雪景色、広がりました。
posted by JTm at 09:42| 落語 | 更新情報をチェックする