2018年12月11日

2018.12.10 三三・左龍の会@内幸町ホール

2018.12.10 第89回 三三・左龍の会

演目
三三&左龍       (ご挨拶)
春風亭与いち      手紙無筆
柳家三三        粗忽の釘
柳亭左龍        人形買い
  (仲 入 り)
柳亭左龍        釜どろ
柳家三三        夏の医者

予定されていた9月30日が、台風襲来で列車運休と
なり、会が中止になった。そのリベンジの会である。

私事だが、その前日の29日に足を痛めて、30日はと
ても歩ける状態でなかったわたしには、大変にあり
がたい台風だった(「富久」の一八の心境だ)。

なお、その翌日の10月1日以降は、予定していたす
べての会に、もれなく参加したので、どうぞご心配
なく・・って、誰も心配してないか。

というわけで、オープニングトークはその会の払い
戻しの話。おひとり、払い戻さなかった方がいらし
たそうだが、どんな事情?

与いち「手紙無筆」。聞いていて思い浮かんだのは、
文蔵師匠の顔だった。やっぱり、第一人者だもんね。

三三「粗忽の釘」。3日に行った独演会で、マクラ
で試していた?、ゴーン氏がらみのクスグリを、噺
本篇に挿入・・それが演りたかったのかも?

左龍の二席。
「人形買い」。9月に演ったとしても季節外れだけ
ど、節句のマクラを振ったから、重陽の節句には近
いという理由で選んだのかな?

長い噺という意識があったので、途中で切るだろう
と思っていたが、サゲまで通した。それで30分。ど
こかで詰めていたのかもしれないが、どこだかはわ
からなかった。おしゃべりで生意気な小僧が可愛い。

「釜どろ」。三三師ではよく聞くが、左龍師で聞く
のはお初。豆腐屋のバァさんが、今にもジィさんを
入れたまま、釜を焚きつけそうで・・怖いねぇ。

三三「夏の医者」。こちらはドンピシャの夏噺で、
暑かったこの夏に聞きたかったなーという感じ。

木の股に首を引っ掛けて、参っちゃってるウワバミ
という“絵柄”が、ともかくも愉快。

ひとつ疑問だったのは、下し薬でウワバミは腹の中
空っぽと言いながら、薬箱はまだ中なの?ってこと。

その辺、探したら転がってるんじゃないかなぁ・・?
もっとも、そんな目にあった薬・・飲まされるのは
どう考えてもイヤ!だよね。
posted by JTm at 09:44| 落語 | 更新情報をチェックする

2018.12.10 人形浄瑠璃12月文楽公演@国立小劇場

2018.12.10 人形浄瑠璃12月文楽公演

演目
「鎌倉三代記」
  局使者(つぼねししゃ)の段
   太夫=豊竹希太夫、三味線=鶴澤清馗
  米洗いの段
   太夫=豊竹靖太夫、三味線=野澤錦糸
  三浦之助母別れの段
   太夫=竹本文字久太夫、三味線=鶴澤藤蔵
  高綱物語の段
   太夫=竹本織大夫、三味線=鶴澤清介
   人形役割(各段共通)
    時姫=吉田勘彌、三浦之助=吉田玉助、
    安達藤三郎実は佐々木高綱=吉田玉志、
    富田六郎=吉田文哉、三浦之助母=吉田和生  外
  (休   憩)
「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」
  八百屋内の段
   太夫=竹本津駒太夫、三味線=竹澤宗助
  火の見櫓の段
   太夫=豊竹芳穂太夫、竹本南都太夫、
      豊竹亘太夫、竹本碩太夫
   三味線=野澤勝平、鶴澤清公、野澤錦吾、
       鶴澤燕二郎
    人形役割(各段共通)
    八百屋お七=吉田一輔、小姓吉三郎=吉田玉勢、
    下女お杉=吉田蓑紫郎、丁稚弥作=吉田玉翔、
    親久兵衛=吉田勘市、武兵衛=桐竹勘介  外
  囃子=望月太明藏社中

「鎌倉三代記」。2014年に上演された「近江源氏先陣館」
の続きの物語で、大坂夏の陣を背景にしているが、幕府を
憚って、舞台を源平の時代にしている。

人物相関図としては、三浦之助=木村重成、時姫=千姫、
佐々木高綱=真田幸村、北条時政(時姫の父)=徳川家康
となっているそうだ。

正直、冒頭から三浦之助母別れの段までは、もう、眠くて
眠くて・・・あまり動きがないうえに、次々にいろいろな
人物が登場して、その関係をたどるだけで精一杯という感
じだった。

しかし、最後の高綱物語は、それまでの様々な伏線が、過
不足なく回収されて行く爽快感がある。そして、1時間弱
のこの段を、ひとりで語り切った織大夫師が、なんともお
見事!・・圧倒的な声量に気持ちよく酔わせていただいた。

「伊達娘恋緋鹿子」。おなじみ、八百屋お七の物語である。
歌舞伎はもちろん、落語にもちょこちょこと登場する。

ただ、文楽では、お七は放火をしないんだ・・というのは、
今回初めて知って、本当に驚いた。放火はしないけれど、
なにもないのに火事の合図である半鐘を打つことは、放火
と同罪として裁かれるのだという(本当なのか?は不明)。

前段の八百屋内では、借金のかたに娘を嫁に出そうとする
親たちの苦悩、親も捨てられないが恋人も裏切れないお七
の苦悩が、なんとも重苦しい。

現代の感覚では、もちろん、お七に肩入れするのが自然だ
けれど、「一度嫁入ったあとは、めちゃくちゃやって、亭
主に嫌われ離縁を勝ち取れ」とアドバイス?する、親たち
の気持ちも、まあ、わからないではない・・・。

お七の恋人、吉三郎は、主家のために、紛失した名剣を探
している。そして、この剣を持っているのが、お七と祝言
を上げようとする武兵衛。

女中のお杉と丁稚・弥作の助けで、この剣を盗んだものの、
明け六つまでに吉三郎のもとに届けなくては、彼は切腹し
てしまう・・町の木戸はすでに閉じられている・・

というわけで、お七は処刑覚悟で半鐘を打つのだ。

お七の人形を、どうやって櫓に登らせるのか?というのが
疑問だったのだが、ちょっと意表を突く工夫で驚く。こう
いう外連味も、見どころなんだね。

4人の太夫、三味線の“合唱”と“合奏”が、いやが上にも緊
迫感を盛り上げ・・・頭がクラクラするくらいだった。
posted by JTm at 09:11| 文楽 | 更新情報をチェックする