2019年01月30日

2019.1.29 八代目林家正蔵一門会@湯島天満宮参集殿

2019.1.29 八代目林家正蔵一門会

演目
橘家門朗       道灌
橘家文蔵       試し酒
桂藤兵衛       小間物屋政談
  (仲 入 り)
八光亭春輔      岸柳島
春風亭一朝      黄金餅

この日は、八代目正蔵師、つまり林家彦六師匠のご命
日で、亡くなって満37年になるそうだ。
追善の会・・と言っていいのかな、直弟子ふたり、孫
弟子ふたり、そして前座はひ孫弟子という、一門会。

急遽決まったのか、宣伝が足りなかったのか、入りは
ちと寂しいけれど、来た人間にとっては非常に贅沢な
会である。

門朗「道灌」。八五郎が「変な絵、変な絵」を連発す
る、いかにも文蔵門下らしい道灌で、なんだか後ろに
師匠の影が見えるような・・・

と、思ったらやっぱり次にご登場。
文蔵「試し酒」。八代目の噺で持っているのは「牡丹
灯籠」くらいで、サラ口では無理・・と言いながら、
お得意の噺へ。

久蔵が「考えてくる」と一旦外に出たあと戻った時に、
最初の時より少しだけ愛想がよくなっている・・この
久蔵さん、実は・・・なので、これも立派なサゲへの
伏線か。

藤兵衛「小間物屋政談」。真面目で商売熱心な小間物
屋の小四郎に、思いがけなく降りかかった大災難。

お気の毒ではあるけれど、莫大な財産と若くてきれい
な嫁を前に、あっさりと心変わりするのは、調子よす
ぎる気がしないでもない。

春輔「岸柳島」。口演時間28分は、今まで聞いた岸柳
島の中で最長かも。

春輔師の語り口だと、舟に乗り合わせた江戸っ子の啖
呵にポン、ポーン!という勢いがあまり感じられない。
そのためか、その場面は短めにして、武士同士のやり
取りの場面が長かったように思う。

一朝「黄金餅」。こちらはもう、快調にテンポ良く。
木蓮寺の和尚のデタラメな経が愉快だけれど、「トラ
ヤーヤー」という経が、実際にあるのだから、「トラ
が鳴いたら大変だ」っていうのは、なんだかうなずけ
る。(『大非心陀羅尼』という経典)

噺家さんが、出囃子なしで登場する会って初めてだっ
た。(三味線なしで太鼓だけというのはあったが)
追善の会だから?それとも単に、手配忘れでしょうか。
posted by JTm at 09:29| 落語 | 更新情報をチェックする

2019年01月28日

2019.1.27 笑えない会Legacy@深川江戸資料館

2019.1.27 笑えない会Legacy よね吉・千五郎ふたり会

演目
座談会        桂 よね吉&茂山千五郎
  (休  憩)
狂言「節分」     鬼=茂山千五郎、
           女=茂山 茂、  後見=井口竜也
  (休  憩)
落語「質屋庫」    桂 よね吉
            三味線=豊田公美子、鳴物=林家染八、桂よね一
  (休  憩)
落言「太郎冠者伝説」 (小佐田定雄作、笑えない会脚色)
           落語=桂 よね吉
           太郎冠者=茂山千五郎、狐=茂山 茂
            後見=井口竜也
            三味線=豊田公美子、鳴物=林家染八、桂よね一

昨年に続く開催の笑えない会・・看板に偽りで、今回も
また大笑い・・ひとつ笑えないのは、プログラムの誤記?
・・・鳴物の染八さん、プログラムは亭号が「桂」となっ
ていたが、調べたところ、たぶん、「林家」が正解。

冒頭のトークは、前回と同じように、この会の発端や名
前の由来について。で、なぜか最後に、学校の先生につ
いての内容に・・・これ、最後の落言の“伏線”だったよ
うで。

「節分」。もうすぐだから、タイムリー?
節分に撒かれる豆を目当てに?蓬莱の島から日本にやっ
て来た鬼・・・ひとり留守番をする女に一目惚れ。

あの手この手で口説こうとするが、女もなかなかしたた
かで・・・

怖がっていた女が「この鬼、もしかして、わたしに本気
で惚れてる?」と気づいたとたん、強気になって鬼の宝
を取り上げるという・・・まさに、惚れた弱み。

「質屋庫」。笑えない噺どころか、大いに笑いどころの
ある噺だと思うが、「質屋というシステムが今の人には
わからないから」と。

というわけで、冒頭にかなり長めの説明が入ったので・・
うーん、ちょっと冗長な感じだなぁ。落語ファンには無
用の説明だった。

噺本篇は、旦那と番頭、丁稚と熊はん、熊はんと旦那と、
テンポの良いやり取りが続いて、快調に大笑い。

「太郎冠者伝説」。過去に「お米とお豆腐」公演でひと
世代前の役者さんが演じたものを、今の時代と演者に合
わせて脚色し直したもの、とのこと。

調べてみると、初演は2003年らしいので、残念ながら、
わたしは見ていない。

そして、RPGという、もっとも現代的なシロモノを題材
にた改訂とあって、正直、付いていくのが大変だった。

ゲーム中の人物である英雄・太郎冠者が、大魔王と対決
・・する前に、その配下の狐と戦う、という場面を、様々
なバージョンで演じてみせる。

いろいろあったけれど、落語バージョンの上手さには舌
を巻く。そういえば千五郎さんは、以前、「狂言師にな
らなかったら何になっていた?」との質問に、迷うこと
なく「落語家」と答えておられたっけ。

次々に、よね吉さんが無茶ぶりするバージョンで演技す
る太郎冠者と狐・・しかしついには、逆襲が・・

なんか、最後はわちゃわちゃのドタバタ、ハチャメチャ
で訳わからん・・てな感じになっちゃいましたね。
ま、それもまた、大いに可笑しかったけれど。      
posted by JTm at 09:17| 狂言 | 更新情報をチェックする

2019年01月27日

2019.1.26 国立名人会@国立演芸場

2019.1.26 第425回 国立名人会

演目
柳亭市若       道灌
三遊亭天どん     初天神
蜃気楼龍玉      もぐら泥
林家種平       居残り佐平次
  (仲 入 り)
三遊亭歌武蔵     宗論
翁家社中       (太神楽曲芸)
五街道雲助      火事息子
         (三味線:千葉しん)

市若「道灌」。前日の会の前座、市坊さんの兄弟子になる
わけだが、見た目も芸風も大違い。いろいろなタイプのお
弟子さんがいるってのは、五代目小さん門下の伝統?

市若さんは、愛嬌のある体型と豊かな表情が魅力。見た目
は白酒師タイプだが、毒気は皆無・・今のところは。

天どん「初天神」。前日の馬石師に続き。「1月開催だか
らこの噺を選んだが、26日じゃ遅すぎた」と言っておられ
たが、なに、遅くはありませんよ、たった1日違い。

昼に呑んだ一杯が効いて、途中でダウンしちゃったのだが、
なんか、最後、金坊が凧に乗って飛んでいた?・・一朝師
に習ったとのことだったが・・もはや、跡形もなし。

龍玉「もぐら泥」。雲助師匠同様、話し手が替るたびに、
表情というより顔自体が変化する?という“スゴ技”?が、
ますます際立って来た感じ。

種平「居残り佐平次」。寄席の短い出番でしかなじみのな
い方で、今まで聞いた噺のほとんどが「ぼやき酒屋」だ。
(6回遭遇のうち4回がこの噺)

それが、いきなり、長講の佐平次・・・これは、無理。割
前5円で品川に乗り込むあたりで意識喪失・・すいません。

気を取り直しての仲入り後。
歌武蔵「宗論」。本題に入る前、いつも通りの鋭い切り口
で、初場所分析。白鵬も休場・・って、ここで知りました。

宗論は、意外にも、玉の輔師のとほぼ同じ・・さすがに、
オチは変えていたけれど。

雲助「火事息子」。今回のお目当てはこの一席。
臥煙になった息子を、さっさと追い返そうとする旦那に、
真面目一方の番頭が、「どうか一目、おふくろ様に会わせ
てやってください」と伏して願う・・この場面でついに、
涙腺決壊した・・・。

暖房効きすぎの場内から外に出たら、まさに“西北の風”が
吹きまくる・・寒っ!!
posted by JTm at 10:28| 落語 | 更新情報をチェックする