2019年08月31日

2019.8.30 国立能楽堂夏スペシャル 狂言と落語・講談

2019.8.30 国立能楽堂夏スペシャル 
     狂言と落語・講談 -特集・博奕-

演目
神田松鯉      講談「笹川の花会」(『天保水滸伝』より)
柳家花緑      落語「狸賽」
  (休  憩)
素囃子「神楽」   笛=栗林祐輔、小鼓=田邊恭賀、
          大鼓=大倉慶之助、太鼓=林雄一郎
狂言「博奕十王」(和泉流)
    シテ(博奕打)=野村萬斎、アド(閻魔王)=石田幸雄、
    小アド(前鬼)=深田博治、同(後鬼)=高野和憲、
    立衆(鬼)=中村修一、内藤 連、飯田 豪、月崎晴夫
    囃子方 笛=栗林祐輔、小鼓=田邊恭賀、
        大鼓=大倉慶之助、太鼓=林雄一郎
    地謡=破石普照、野村万作、野村太一郎、岡 聡史

テーマ「博奕」にちなんでか、入場時にサイコロ
キャラメルをいただく。子どものころからお馴染
みのキャラメルだが、最近は、北海道限定販売だ
そうで・・・知らなかった・・。

夏恒例の狂言と落語・講談のコラボ公演。今回は、
人間国宝おふたりが出演ということで、チケット
は瞬殺だった模様。無事買えてラッキー。

松鯉「笹川の花会」。人間国宝に認定されたばか
りの松鯉先生・・でも、会場でささやかれていた
のは「松之丞の師匠?」。

コメントは差し控えます。

「笹川の花会」は、笹川繁蔵と飯岡助五郎という
ふたりの博徒の争いを描く、『天保水滸伝』の中
の一話。

花会というのは、要するに博奕の会。飯岡助五郎
の名代として会に赴いた政吉が、敵である繁蔵の
人物の大きさに感銘を受ける。

琴調先生で何度か聞いているけれど、35分という
尺ではお初かな。この後、助五郎は繁蔵に対する
恨みを募らせて行くようだが、繁蔵に恩を感じた
政吉はどうするのだろう?・・後が気になる。

花緑「狸賽」。15分あれば終わっちゃう噺に、持
ち時間は35分。・・マクラたっぷりです。
いつも思うのだが、無理に持ち時間を揃えなくて
もいいんじゃない?

ただ、今回の、五代目小さん師の思い出話はかな
り面白くて結構でした。本篇の「狸賽」も、寄席
のお客さんより、ウケていたようで。

「博奕十王」。初めて見る演目。冒頭に登場する
閻魔大王が、「人々が利口になって亡者が地獄に
来ない」と嘆くのは、先日見た「朝比奈」と同じ。

ただ、朝比奈と違って、こちらの閻魔様は大勢の
手下を従えて登場、六道の辻で亡者を“スカウト”。

やって来た亡者は博奕打ち。白い装束は亡者のユ
ニホームだ。

博奕打ちは閻魔を賭博に誘い、持参のサイコロで
勝負!・・狸賽と同じ、サイコロひとつのちょぼ
一というやつ。

6つの目の中からひとつを当てる、当たらなけれ
ば親の勝ち・・って、これ、分が悪すぎるよ。
閻魔大王ともあろう人?が、なぜそれに気づかな
いか?

というわけで、ボロ負けした閻魔様は、身ぐるみ
剥がれてしまうことに。・・なんか、「文七」の
冒頭の長兵衛を連想した。

博奕打ちの持つサイコロ、最初にちらっと見せた
時は、赤い「1」の目が確かにあった。しかし、
いざ賭けにかかると、閻魔が「1」にこだわると
いう話になるので、後半は間違っても1が出ない
ようにしているはず・・

たぶん、「1」の目は、サイコロを袋から出すと
きに、一緒に取り除くように出来ているのだろう。
転がした時にも、1の赤はチラリとも見えなかっ
たものね。

閻魔様、これ、いかさまですよー!

この博奕打ち、本当に極楽に入れて貰えるのかな?
posted by JTm at 09:50| 雑記 | 更新情報をチェックする

2019年08月28日

2019.8.27 人形町らくだ亭@日本橋劇場

2019.8.27 第85回 人形町らくだ亭

演目
金原亭乃ゝ香       桃太郎
橘家文吾         締め込み
柳家小里ん        木乃伊取り
  (仲 入 り)
柳家小満ん        近江八景
春風亭一朝        野ざらし
          (三味線:田中ふゆ)

乃ゝ香「桃太郎」。乃ゝ香さんのこの噺はお初かな。
ちょこちょこ切り詰めて?、9分でサゲ。

文吾「締め込み」。文吾になってからは2度目の遭
遇だが、この噺はかな文時代に1度聞いている。

おふくさんのマシンガントークにはさらに磨きがか
かったが、その仕草にやや違和感を・・って、どこ
がどうと指摘することは出来ないのだけれど・・
まぁ、もう少し丁寧に、きれいな動きを、とだけ。

小里ん「木乃伊取り」。小里ん師匠のこの噺は、も
しかしたらお初かもしれない。真面目でカタブツの
下男・清蔵が、酒と女でぐずぐずになっていく様子
が、何とも可愛らしい。

この可愛らしさは、小里ん師匠が最高かも?

小満ん「近江八景」。噺を聞くのは3回目、うち、
小満ん師匠で2回目だが、今回、ようやく最後まで
“落ちる”ことなく聞けた・・ホント、すいません。

なじみの遊女との将来を、占ってもらうというのが
大まかな筋だが、随所に近江八景が登場する。

蜀山人が八景のすべてを読み込んだという狂歌をは
じめ、小満ん師匠らしい蘊蓄たっぷりの“仕込み”が
楽しく興味深い。

一朝「野ざらし」。冒頭からずーっとひとりでパァ
パァ騒いでいる八っつぁん・・・見ているだけで嬉
しくなる。

釣りの場面で、針を取ってしまうところで切ったが
・・・うーん残念!最後まで聞きたかった。
posted by JTm at 09:32| 落語 | 更新情報をチェックする

2019年08月26日

2019.8.25 国立能楽堂ショーケース公演

2019.8.25 国立能楽堂ショーケース公演<8月>

演目
解説       武田宗典
狂言「柿山伏」(和泉流)
  シテ(山伏)=野村又三郎、アド(畑主)=野口隆行
  (休  憩)
能「安達原」(観世流)
  シテ(前・里の女、後・鬼女)=上田公威、
  ワキ(山伏祐慶)=大日方寛、
  ワキツレ(同行の山伏)=野口琢弘、
  アイ(能力)=松田髙義、
  囃子方 笛=成田寛人、小鼓=田邊恭賀、
      大鼓=佃良太郎、太鼓=林雄一郎
  後見=観世芳伸、角幸二郎
  地謡=新江和人、武田友志、武田宗典、藤波重彦、
     坂井音晴、藤波重孝、木月宣行、野村昌司

能狂言になじみの無い方にも、気楽に見てほしいという
趣旨で、分かりやすい演目を解説付きで、しかもコンパ
クトに・・という公演。

コンパクト・・ってことは、もしかしたら若干、切り詰
めてあったのかな?・・どのみち、よくわからないが。

解説の武田宗典師は、観世流シテ方。この公演、外国人
の観客も想定してか、解説も字幕付きだった。簡単に能
舞台の説明をした後、上演演目を紹介。明快な解説だ。

「柿山伏」。柿を盗み喰う山伏を、柿の木の持ち主がか
らかう・・・「犬か?」と言えば「ビョウビョウ」と鳴
き、「猿か?」と言えば「キャーキャー」と。最後は、
「鳶か?」と言われて、つい飛べる気に・・

最初の犬に、やや違和感・・茂山家では烏だったはず。
うーん、犬は柿の木に上るだろうか?

「安達原」。以前に見た金春流では「黒塚」だった。
旅の山伏一行が、奥州安達原で一軒の貧しい家に一夜の
宿を乞う。

そこに住んでいたのはひとりの女・・夜更けて寒くなっ
たので、女は「薪を取って来ます」と言って出かける。
その留守に、「決して見ないで」と言われていた女の閨
を、好奇心に駆られた能力がのぞくと・・・?

人を殺して喰うという罪は重いが、「見ない」という約
束を破ったのは山伏の方。

約束を守っていれば、何事もなく夜を明かし、無事に旅
立つことが・・・さて、出来たのだろうか?

約束を破られた女は鬼女に変じ、山伏たちに襲いかかる
が、結局その法力に調伏されてしまう。

人を喰らうという大きな罪を、実は心の奥では恥じてい
たに違いない女が、仏の慈悲によって救われることを祈
りたい。
posted by JTm at 09:09| | 更新情報をチェックする