2020年07月26日

2020.7.25 扇辰日和@なかの芸能小劇場

2020.7.25 扇辰日和 vol.75

演目
入船亭辰ぢろ      子ほめ
入船亭扇辰       心眼
  (仲 入 り)
坂田 美子       (琵琶演奏)
入船亭扇辰       竹の水仙

前回3月で、自粛期間をなんとか回避して、当初の予定
通りの開催・・と言っても、ソーシャルディスタンス席
で、本来の定員の半分のお客さん。
ちょっと淋しいね。

辰ぢろ「子ほめ」。辰ぢろさんのこの噺はお初。緊張は
感じられたものの、全体に、芸人さんらしいふわっとし
た明るさがあって、楽しく聞けた。

扇辰「心眼」。ネタ出しの一席ながら、演者自身、「な
ぜこれを出したかなぁ?」と。確かに、笑いの少ない、
人情噺に類するもの・・重苦しいことの多い今の状況で
は、もっと笑いの多い噺を聞きたいと思わないでもない。

そのためか、マクラが長い!
中心の話題は、自粛生活中の散歩の途中で出会った花々
のこと。師匠のツイートに触発されて、同じように花を
見続けていたわたしには、とても嬉しい話題だった。

もっとも、下町のわが家の近所は、扇辰師匠のお宅と違っ
て、高級住宅地ではないので、咲いている花も自ずから
異なるようですが。

本篇の「心眼」も、いつもより笑いを強調していたかな?
女房・おたけの“心の”、“真の”美しさに気づかない梅喜
を、揶揄する感じを、いつもより強く感じた。

ゲスト・坂田美子。薩摩琵琶の奏者とのことだったが、
寡聞にして存じ上げず。

琵琶というと、『耳なし芳一』を思い出す・・その芳一
が弾いていた琵琶を、16世紀というから江戸時代初期に
薩摩で改良したのが、薩摩琵琶・・今回の、坂田氏が奏
する琵琶である。

まずは、芳一も弾いたかもしれない『平家物語』の冒頭、
「祇園精舎の鐘の声・・」の一節を披露。その後、琵琶
についての説明があって、メインは岡本綺堂作の『清水
の井』。

『平家物語』のスピンオフみたいな作だった。「青空文
庫」で読めるみたいです。(『青蛙堂鬼談』の一話)

扇辰「竹の水仙」。ゲストが高座を降りたところで、時
刻はすでに午後9時になろうとしていた・・この会、いっ
たい、何時に終わる?

そして入ったのが「竹の水仙」とわかった時点で、もう、
10時になるのを覚悟した。扇辰師匠のこの噺は、いつも
きっちり52分です。

いつも通り、手抜きなし、端折りなしの丁寧な噺。いつ
も通りたっぷりじっくり笑わせて、予想通りきっちり52
分。お見事。

終演は午後9時50分過ぎでした。
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2020.7.25 国立能楽堂ショーケース公演(その3)

2020.7.25 国立能楽堂ショーケース公演<7月>

演目
解説       和久荘太郎
狂言「附子(ぶす)」(大蔵流)
   シテ(太郎冠者)=山本泰太郎、アド(主)=山本凛太郎、
   アド(次郎冠者)=山本則孝
  (休  憩)
能「羽衣(はごろも)」(宝生流)
   シテ(天人)=辰巳満次郎、ワキ(白龍)=御厨誠吾
   囃子方 笛=小野寺竜一、小鼓=森 貴史、
       大鼓=佃 竜太郎、太鼓=小寺真佐人
   後見=亀井雄二、東川尚史
   地謡=和久荘太郎、佐野 寛、小倉伸次郎、川瀬隆史

今週3回目の能楽堂。
解説は、宝生流シテ方、和久荘太郎師。字幕との関係で、
今回もほぼ台本通り。多少の入れ事はあったようだが、正
直、3回は飽きます。

「附子」。これも教科書にも載る有名曲。附子とはトリカ
ブトの毒のこと。留守の間に召使たちに食べられてしまう
のではないかと恐れる主人は、砂糖を毒の附子と偽る。
しかし、召使たちの悪知恵は・・・

附子をすっかり舐めてしまったふたりが、言訳のために、
主人の大事な品物を壊してしまうというのは、本当に悪知
恵としか言いようがない。ホント、感心します。

「羽衣」。昨年末の横浜能楽堂に続き、2度目。“眠くなら
ない”演目ナンバー1のはずの演目だけれど・・すいません、
今日はダメでした。

いやしかし、気持ち良かったなー・・・
人の声のハーモニーって、どうしてこんなに気持ちいいの
でしょうか。

でも、今回、地謡はいつもの半分の4人(覆面はなし)。
やっぱり、ちょいと、物足りなかったかな。

ショーケース公演は、あと、8月、9月にも予定されてい
る。いつもは中正面か脇の席だけれど、この公演はとって
もリーズナブルなので、正面席で見た。

正直な感想としては、どこの席も一長一短かな・・という
ところ。
posted by JTm at 14:56| | 更新情報をチェックする

2020年07月23日

2020.7.22 国立能楽堂ショーケース公演(その2)

2020.7.22 国立能楽堂ショーケース公演<7月>

演目
解説         川口晃平
狂言「棒縛(ぼうしばり)」(大蔵流)
   シテ(次郎冠者)=大藏基誠、アド(主)=善竹十郎、
   アド(太郎冠者)=大藏彌太郎
  (休  憩)
能「土蜘蛛」(観世流)
   シテ(前・僧、後・土蜘蛛の精)=山崎正道、
   ツレ(源頼光)=角当直隆、トモ(太刀持)=山崎友正、
   ツレ(胡蝶)=小田切亮磨、ワキ(独武者)=野口能弘、
   ワキツレ(従者)=野口琢弘、大日方寛、
   アイ(所の者)=小梶直人
   囃子方 笛=栗林祐輔、小鼓=田邊恭資、
       大鼓=亀井洋佑、太鼓=大川典良
   後見=小田切康陽、山中迓晶、松山隆之
   地謡=内藤幸雄、永山桂三、川口晃平、
      馬野正基、谷本健吾、坂 真太郎

ショーケース公演の二回目。
解説は、観世流シテ方の川口晃平師。前回の中村師同様、
台本通り・・外国語字幕との関係で仕方ないらしいが、
客席内は、ほぼ日本人オンリーなので、もう少し、臨機
応変でもよいのでは?と。

もっとも、前回の中村師とは、若干、内容が違っていた
ようなので、複数回見る人への配慮はあるようだ。

狂言「棒縛り」。柿山伏や附子と並んで、教科書にも取
り上げられるポピュラーな演目。

留守にするとすぐ、酒を盗み呑む召使ふたりに、業をに
やした主人は、ふたりを縛り上げて出かける。
しかし、そこは呑兵衛の意地。協力して、酒盛りにこぎ
つけるふたり・・・

最後、主人に見つかってからも、めげずに酒を呑もうと
する次郎冠者の“執念”・・・まさに主人もタジタジ。

つい先日、ご長男をコロナで亡くされた善竹十郎師が、
お元気な顔を見せてくださったのはなにより。

能「土蜘蛛」。源頼光のもとに、突然現れた怪しい僧・・
実は、葛城山に年ふる巨大土蜘蛛の精で・・。

頼光の家臣である独武者が、これを退治する勇壮な曲。
土蜘蛛が次々に放つ、おびただしい糸で、舞台は真っ白。

でも不思議と、終演後は糸があまり残らない。みなさん
すり足で退場なさるから、みんな、幕内に引きずって行っ
ちゃうのね・・・

前回の公演では、地謡の方が顔半分を覆っておられたが、
今回は人数を減らしただけで直面・・解説の方も、マス
クはしておられなかった。

うーん、これもお流儀の違いですかね?
posted by JTm at 13:01| | 更新情報をチェックする