2018年09月27日

2018.9.26 素浄瑠璃の会@森下文化センター

2018.9.26 素浄瑠璃の会 浄瑠璃解体新書

演目
「菅原伝授手習鑑」より、寺子屋の段
   太夫=豊竹靖太夫、三味線=野澤錦糸

素浄瑠璃というのは、あまり馴染みがなく、以前に
二度ほど聞いた時も、見事な完敗を喫したという記
憶・・・今回は、入場時に床本が配られたので、い
ささかホッとしつつ。

義太夫の三大名作の一、「菅原伝授手習鑑」の四段
目の冒頭、寺子屋の段を、途中、解説を交えつつの
語り。

結局、途中、休憩を挟みながら、全体を6つに分け
て(一部省略あり)の公演となった。

各部分の前後に、物語の紹介(主に靖太夫師による)
と、上演の際の技術的解説(主に錦糸師)が付く。
・・・で、“解体新書”という訳だ。

このお話、特に錦糸師のお話は、ユーモアを交えて
非常に面白く、分かりやすい。眠くなるんじゃない
かと心配していたが、そんなヒマは無し!

印象に残ったのは、まず、三段目と四段目の、冒頭
の三味線の演奏が違う・・というお話。

三段目は武張った場面なので、強く、硬く。それに
比べると、四段目はやわらかい場面なので、より繊
細に・・ということらしい。

「菅原」の三段目って何だっけ?・・と思ったら、
車引きの段から始まるのだそうだ。と、これは同行
の友人が、休憩時間に調べてくれた(スマホ便利)。

そして、太夫と三味線の息が、掛け声を掛けたり
(三味線)、目立つ息継ぎをしたり(太夫)するこ
となく、ピタッ!と合う(それこそ阿吽の呼吸とい
うやつだ)のが、演じていて面白い・・という。

以前から、三味線の方には、「動」と「静」の二派
があるなーと感じていたが、なるほど、錦糸師は、
「静」の代表格である。

錦糸師は、この春に亡くなった住太夫師の相三味線
を長く務めておられたこともあり、時折、住太夫師
の思い出話が聞けたのも、個人的には嬉しい。

文楽協会のHPには、生年の記載がないので、おふ
たりの年齢がよく分からないが、錦糸師は、1957
年生まれとのことなので、還暦前後。靖太夫師は、
見たところ30代半ばくらい?

錦糸師の厳しい言葉に、大汗をかきつつ、一生懸命
演じておられる様子に好感を持った。

この森下での素浄瑠璃の会、以前から開催されてい
たのは知っていたが、今まで参加する機会がなかっ
た。それがどうにも悔やまれる。

そして、そもそも開催に至ったきっかけが、近くの
ホテルに滞在中だった錦糸師が、銭湯帰りにこの文
化センターの前を通りかかり、「ここ、ホールある
の?貸してもらえるの?」と、尋ねたことから・・
という話にも、大変、驚いた。

その時、受付にいて、錦糸師のお顔を見知っていた
という、文楽好きの職員の方にも、大いに感謝。
posted by JTm at 10:11| 文楽 | 更新情報をチェックする