2018年10月18日

2018.10.17 馬石長講を聴く会@赤坂会館

2018.10.17 馬石長講を聴く会

演目
柳家寿伴       平林
隅田川馬石      観音小僧久次(『お富与三郎』より)
  (仲 入 り)
隅田川馬石      お富お召し捕り(『お富与三郎』より)

長講、全5回のついに最終回。
でも、まずは前座さんから。

寿伴「平林」。日曜日のお江戸日本橋亭に続いて2
度め。この平林、今まで聞いた中で、いちばん面白
いかも。オススメです。

前回、島抜けをした与三郎が、江戸へ向かう道中で
宿敵・赤間源左衛門に出会ってしまうところまでだっ
たけれど、今回は、その決着から。

源左衛門の武器を奪って、相手を殺してしまう与三
郎・・・おいおい、大丈夫か?と、つい、思ってし
まう。だって、与三郎、どうしても甘ちゃんの坊や
のイメージが抜けないんだもの。

なんとか江戸に入った与三郎は、実家の伊豆屋の様
子をうかがううち、叔父に出会い、両親の死を知る。

会いたかった二親がもういない・・与三郎は自訴し
ようとするが、叔父は、伊豆の山の炭焼き小屋に籠
れと言う。

・・正直、ここんところはよく分からない。叔父は
自分も連座する危険を冒して与三郎を助けようとす
るのか? だが、自訴の決意をあっさり翻らせて、
叔父の言うままに伊豆へ旅立つのは、どこまでもう
じうじと未練がましい与三郎らしい。

江戸を出たばかり、品川の妙国寺門前で、偶然にも
入り込んだのが、観音小僧久次という男の家。

よく覚えていないのだが、この久次、与三郎とは牢
内で出会った仲・・らしい。その後、改心して?品
川宿で親分と呼ばれるほどになっている。

そして、この久次の女房が、なんと!お富・・って、
これ、あまりにもあまりにもご都合主義でしょ!?

でもまぁ、これがふたりの“宿命”だったのでしょう。

久次は、かつて与三郎から聞いていた恋仲の女が、
まさか自分の女房になっていたとは思いもよらず・・・
でも、侠気の男らしく、ふたりで逃げるように勧める。

だが、与三郎はもう、そんな気力もなく・・ホント、
もっとしっかりしねぇな!って言いたいよ。

“気を利かせて”外出した久次の留守に、ふたりきり
で話すお富と与三郎・・よりを戻す気満々のお富に
対し、久次への義理を口にして取り合わない与三郎
・・・ふたりの気持ちは、どこかすれ違ったまま。

やがて、酒の酔いと疲れで眠り込む与三郎・・お富
はふと、与三郎の持つ脇差が、かつて夫だった赤間
源左衛門のものであることに気づく。

明らかに人を切ったことの分かる刀の刃を見て、お
富は、与三郎が源左衛門を殺したことを悟り、これ
ではもう逃げきれないと、無理心中を図る。

ここでのお富のセリフ・・「いい悪党になったねぇ」。
うーん・・これはちょっと、意義ありだなぁ。

与三郎を刺殺したものの、邪魔が入って自分は死ね
なかったお富。久次が届けてきた金で、与三郎の菩
提を弔おうと、翌朝の舟で深川の霊巌寺を目指す。

帰宅して、与三郎の死骸をみつけて「まずいことに
なった」と呟く久次。

久次は恐らく、この宿場の岡っ引きのような立場な
のだろう・・お上の配下の者として、女房が人殺し
をしたなんて、とんでもないことではあるわけで。

というわけで、久次の配下の密告により、船着場で
お富は御用と相成る。

お富はやがて鈴ヶ森刑場で処刑・・亭主の久次は、
どう言い抜けたのか、おとがめなし。という結末。

うーん・・全体に暗いし、与三郎の悪党ぶりも今ひ
とつパッとしないし・・・稲荷堀や茣蓙松の回では、
水際立った悪女ぶりを発揮したお富まで、なんだか、
しんねりとした印象で。

・・雲助師が、島抜けまでしか演らない訳が分かっ
たような気がする。

ま、結末が分かったのだけは良かったかな・・なに
せ、“通し”好きな性格なもので。

なんか、身も蓋もない感想になっちゃった・・馬石
師匠、ごめんなさい。
posted by JTm at 09:19| 落語 | 更新情報をチェックする