2020年01月27日

2020.1.26 笑えない会Legacy@深川江戸資料館

2020.1.26 笑えない会Legacy よね吉・千五郎ふたり会

演目
座談会      桂 よね吉&茂山千五郎+村上慎太郎
  (休  憩)
狂言「空腕」   太郎冠者=茂山千五郎、
         主人=茂山 茂、    後見=島田洋海
  (休  憩)
落語「不動坊」  桂 よね吉
           三味線=豊田公美子、鳴物=桂二乗、桂よね一
  (休  憩)
落言「冷庫知新」(村上慎太郎=作)
         落語=桂 よね吉
         ひよこ饅頭=茂山千五郎、
         マヨネーズ=茂山 茂、備長炭=島田洋海
           三味線=豊田公美子、鳴物=桂二乗、桂よね一
フィナーレ?   出演者全員  

恒例の冒頭トークは、昨年亡くなった千五郎師のお父上、
五世千作師の思い出話中心に。
最後に、今回の落言の作者、村上慎太郎氏も加わって、
新作誕生までのあれこれを。

狂言「空腕」。とんと忘れていたが、一昨年のこの会で
も演じられた曲。・・えー・・って感じだけど、面白かっ
たからいいか。

腕自慢の太郎冠者だが、実は、とんだ空威張りで、本当
は大の臆病者。夜のお使いを命じられて、すくみ上る。
・・それを見越して、からかってやろうという主人・・
決して意地悪なのではなく、面白がっているのね。

架空の武勇伝を仕方話で演じる太郎冠者・・歌舞伎に出
てくる、戦いの様子を知らせる注進の者みたいで愉快。
・・歌舞伎のルーツなのかも?と、思ったりした。

落語「不動坊」。もともと上方の噺だそうだが、大阪の
噺家さんで聞くのは久々・・東京での「不動坊」とはか
なり違うんですね。

まず、季節が冬。しかも雪がちらつく寒い夜だ。屋根の
上のお馬鹿四人組の間抜けさが、いっそう際立つ。

そして、登場人物の職業も微妙に違う。まず、主人公の
利吉は、金貸し・・って、これはあまり良い印象の仕事
ではないねぇ。長屋の独身男たちのやっかみも強くなる。

徳さんのすき返し屋は東京と同じ、東西屋(ちんどん屋)
は名前が新さん、そしてあとのひとりは鍛冶屋ではなく
て、活け洗い屋という不思議な職業・・髪を結う時のか
もじや鹿の子を洗う仕事なのだそうだ。

さらに、幽霊役は噺家の万年前座ではなく、亡くなった
不動坊と同業の講釈師・・雪の降る中、襦袢一枚で震え
ている図は、気の毒ながら滑稽だ。

噺のオチも、昔の芸人の鑑札、遊芸稼ぎ人に掛けたもの
で、これはマクラでの説明がないとわからない・・それ
もあって、口演時間は50分を超えた。

落言「冷庫知新」。小佐田定雄氏以外の手になる落言は
初めてではないか。村上氏は、京都在住の劇作家で演出
家、劇団主催者。

詰め込みすぎで調子のよくない冷蔵庫の中で、その中に
入れられた食材たちが、なんとかおのれの“使命”である、
「賞味期限内に食べられる」を、全うしようと画策する。

なんとなく、新作落語の「ぐつぐつ」を思い出す。

落語部分で語られるこの家の主人は、会社では年下の上
司に「君のやり方は古い」と叱られている。

それならば、冷蔵庫の中の「古い」食材や、それを包括
する「古い」冷蔵庫に同情的なのかな?と思いきや・・
さすがに、こればっかりは、古けりゃいいってものでは
ないようで・・・

大笑いしながら見ていたものの、こんなに話を広げちゃっ
てどうまとめるの?と心配になる。
・・結局、最後はドガチャカドガチャカだったけど。

「笑えない会」でありながら、その実、最初から最後ま
で笑いっぱなしなのは、いつものこと。
・・そろそろ、看板、掛け替えてもいいかも?です。
posted by JTm at 21:46| 狂言 | 更新情報をチェックする