2019年02月03日

2019.2.2 東京若手能@国立能楽堂

2019.2.2 第28回 能楽若手研究会東京公演 東京若手能

演目
舞囃子「高砂」(観世流)
      シテ 観世清和
      囃子方 笛=八反田智子(第5期研修修了)
          小鼓=森 貴史(第6期研修修了)
          大鼓=亀井広忠
          太鼓=桜井 均(第1期研修修了)
      地謡 関根祥丸、浅見重好、
         井上裕久、山科彌右衛門、観世芳伸
舞囃子「忠度」(金春流)
      シテ 金春安明
      囃子方 笛=成田寛人(第5期研修修了)
          小鼓=岡本はる奈(第8期研修修了)
          大鼓=大倉慶乃助
      地謡 本田芳樹、本田布由樹、
         吉場廣明、本田光洋、山井綱雄
能「胡蝶ー物着」(観世流)
      シテ(前・女、後・胡蝶の精) 観世銕之丞
      ワキ(旅僧) 梅村昌功(第1期研修修了)
      囃子方 笛=竹市 学(第3期研修修了)
          小鼓=鳥山直也(第5期研修修了)
          大鼓=亀井広忠
          太鼓=田中 達(第4期研修修了)
      後見 木月孚行、武田尚浩、谷本健吾
      地謡 青木健一、馬野正基、安藤貴康、井上裕久、
         鵜澤 光、岡 久広、長山桂三、阿部信之
  (休  憩) 
独吟「羅生門」(ワキ方宝生流)
         則久英志(第3期研修修了)
狂言「蚊相撲」(和泉流)
      シテ(大名) 深田博治(第4期研修修了)
      アド(太郎冠者) 内藤 連(第8期研修修了)
      小アド(蚊の精) 高野和憲(第4期研修修了)
舞囃子「唐船」(喜多流)
      シテ 友枝昭世
      囃子方 笛=栗林祐輔(第6期研修修了)
          小鼓=田邊恭資(第7期研修修了)
          大鼓=大倉鷹乃助
          太鼓=大川典良(第5期研修修了)
      地謡 佐々木多門、友枝真也、
         狩野了一、中野邦生、金子敬一郎
  (休  憩)
能「春日龍神-白頭」(宝生流)
      シテ(前・宮守の老人、後・龍神) 宝生和英
      ワキ(明恵上人) 喜多雅人(第7期研修修了)
      ワキツレ(従僧) 村瀬 慧、矢野昌平(第8期研修修了)
      アイ(末社の神) 若松 隆(第1期研修修了)
      囃子方 笛=槻宅 聡(第2期研修修了)
          小鼓=森澤勇司(第2期研修修了)
          大鼓=國川 純
          太鼓=加藤洋輝(第6期研修修了)
      後見 今井泰行、東川尚史
      地謡 今井 基、大友 順、金森隆晋、金井雄資、
         金森良充、野月 聡、亀井雄二、澤田宏司
    
国立劇場の能楽伝承者養成は、シテ方以外の三役、
ワキ方、囃子方、狂言方で実施され、現在は第9期
と10期の研修中だそうだ。

研修修了生の発表の会は、毎年行われているとのこ
とだが、今回は、国立能楽堂35周年記念のため、例
年より大規模の公演・・なんだそうだ。

チケットをとってはみたものの、まだまだ初心者の
わたしには、どこがどう・・という感想は述べられ
ない。

ただ、さらっとお名前を拝見しただけでも、研修修
了者のみなさんが、もう、能楽界になくてはならな
い演者として、第一線で活躍しておられることは、
よくわかった。

今回、狂言以外の各演目でシテ方を務められたのは、
いずれも各流、各家のご当主、人間国宝の方たち。

厳粛な中にも、華やかさが感じられる、気持ちの良
い会だった。

あ、ひとつだけ。
狂言「蚊相撲」。和泉流を拝見するのはお初だった
が、蚊の精をあおぐのに、飛び切り大きな団扇が登
場したのには驚いた・・・大蔵流では、普通の扇で
あおいでいたので。
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2018年12月22日

2018.12.22 国立能楽堂特別企画公演

2018.12.22 国立能楽堂特別企画公演
     -明治150年記念 苦難を乗り越えた能楽-

演目
狂言「呼声(よびこえ)」(大蔵流)
    シテ(太郎冠者)=山本東次郎、
    アド(主)=山本則孝、(次郎冠者)=山本則俊
  (休   憩)
能「道成寺」(宝生流)
    シテ(前・白拍子、後・蛇体)=宝生和英、
    ワキ(道成寺住僧)=宝生欣哉、
    ワキツレ(従僧)=御厨誠吾、野口琢弘、
    アイ(能力)=山本則重、山本則秀、
    囃子方 笛=一噌隆之、小鼓=観世新九郎、
        大鼓=柿原弘和、太鼓=金春國直、
    後見=朝倉俊樹、當山淳司、
    鐘後見=野口 聡、水上 優、和久荘太郎、
        東川尚志、川瀬隆士、
    狂言鐘後見=山本東次郎、山本則俊、
          山本則孝、若松 隆、
    地謡=佐野弘宜、金井雄資、内藤飛能、
       武田孝史、小倉伸二郎、大友 順

どうしても見たいと思った公演だったが、諸般の事情
でチケットが買えなかった。それが直前にお譲りいた
だけることになり・・もう、今年の運は使い切ったね。

狂言「呼声」。大蔵流茂山千五郎家では何度か見てい
るが、山本東次郎家のはたぶんお初。

主人に無断で仕事をサボって遊びに行った太郎冠者が
帰宅したと聞いて、主人は叱りに行く。しかし、察し
た太郎冠者は居留守を使う。

普段の声ではわかってしまうと、声色を使ったり、俗
曲に乗せて読んでみたりする主人・・・やっているう
ちにすっかり浮かれ・・そして、太郎冠者もまた。

この呼び声の唄のメロディが、どうやら各お家、独自
のものらしい。楽しくなってくるのは一緒だけれど。

能「道成寺」。お目当てはもちろんこちら。歌舞伎舞
踊の道成寺は何度か見ているし、昨秋には黒川能の「鐘
巻」という同内容の曲を見ている。

ただ、この鐘の大きさは、黒川能よりずっと大きいし、
歌舞伎のような大掛かりな舞台機構ではなく、すべて
人力で設置し、上げ下げする・・・これは迫力がある。

そして、舞台にこの鐘を設置するのが、狂言方の役目
というのは、今回、初めて知った。御年81歳の東次郎
先生のご登場に驚く。

道成寺の鐘供養が行われることになったが、この行事
は絶対に女人禁制だという。

しかし、ひとりの白拍子が「ぜひ供養を見せてほしい」
と現れ、その懇願に負けた能力(名使役の下級僧)は、
こっそりと招き入れてしまう。

鐘を前に、舞を舞う白拍子・・能力たちは次第に眠く
なり・・・

いやー、能力ばかりでなく、わたしも眠かったー・・
だってこの舞、ほとんど動きがないんだもの。

ところがこれが突然、風雲急を告げる早いテンポの舞
になり・・・吊り上げてあった大鐘が大音響と共に落
下する。

ここからは、もう、息詰まる展開。慌てた能力たちが
住僧たちに報告し、この寺の鐘にまつわる“秘密”が語
られて、僧たちの必死の祈りが始まるのだ。

そして再び鐘が上がると・・・蛇体となった女が中か
ら登場。

シテの役者さんは、鐘の中でひとり、面や衣装を変え、
蛇体に変ずるのだ。・・中、いったいどうなっている
んだろう??

後半は、もう、眠くなる暇もなく。面白かったー!

すべての能舞台には、屋根裏と笛柱(正面右奥の柱)
に金具が取り付けられている。これは唯一、この道成
寺の上演の時にだけ使用される金具なのだそうだ。

大掛かりで、上演機会の少ない大曲だが、設備がない
から出来ないという言い訳は出来ない・・ということ
だ。「道成寺」が、能にとっていかに大事な曲かを示
している。

そしてもうひとつ。先月、今月と2か月続けて見た
「小鍛冶」のワキは、橘道成。つまり、道成寺の創設
者だと伝えられる人物だ。

なーるほど・・って、思っちゃったり。
posted by JTm at 21:56| | 更新情報をチェックする

2018年12月14日

2018.12.13 国立能楽堂定例公演

2018.12.13 国立能楽堂定例公演 演出の様々な形

演目
狂言「狐塚」(和泉流)
     シテ(太郎冠者)=石田幸雄、
     アド(主)=月崎晴夫、
     小アド(次郎冠者)=野村萬斎
  (休  憩)
能「小鍛冶-白頭」(金剛流)
     シテ(前・老人、後・稲荷明神)=種田道一、
     ワキ(小鍛冶宗近)=村山 弘、
     ワキツレ(橘道成)=小林 努、
     アイ(家人)=中村修一
     囃子方 笛=一噌幸弘、小鼓=鳥山直也、
         大鼓=谷口正壽、太鼓=三島元太郎
     後見=宇高通成、豊嶋幸洋
     地謡=熊谷伸一、豊嶋晃嗣、元吉正巳、金剛龍謹、
        見越文夫、今井清隆、遠藤勝實、今井克紀

先月に続き、流派ごとの演出の違いを見る会に。
とは言え、ひと月たつと、どうも記憶が・・・情けない。

でも、今回は演出の差が大きかったので、初心者でも「は
はぁ・・」と思える場面が多かった。

まずは狂言「狐塚」。大蔵流では、狐塚の田に鳥追いに行
くのが、太郎冠者と次郎冠者のふたり連れだったが、今回
の和泉流では、太郎冠者がひとりで行くことに。

この太郎冠者、狐が人を化かすことを本気で信じている・・
中世の話だから当然と言えば当然なんだが。

というわけで、“陣中見舞い”にやって来た、同僚の次郎冠
者も主人も、ふたりとも狐に違いないと縛り上げ、「皮を
はいでやる!」と・・・怖っ!

太郎冠者が、皮を剥ぐ刃物(でっかい鎌!)を探しに行っ
た隙に、縛られたふたりは互いの縄を解いて逃げ出すのだ
が・・・
見送る太郎冠者、「やっぱり、狐は化かすのが上手い」。

能「小鍛冶」。小書き「白頭」は、前シテが老人(普通は
童子)、後シテも、赤や黒ではなく白の頭・・まさに、年
古りた白狐・・神通力も強そうだ。

物語の運びは、前回の観世流と変わりない。ただ、後シテ
の出は、橋掛の途中で立ち止まって、下界を見下ろすよう
なかたちをしたり、橋掛の手すりに足を掛けたりと、いか
にも天から舞い降りたかのような登場の仕方を見せる。

かなり派手な演出だなぁという印象だった。

前シテの老人が語る、霊力?のある剣のあれこれ、唐土の
話に、日本武尊の草薙の剣の話も、二か月連続で聞いたせ
いか、前回よりよく理解できた感じで・・・

ま、なんとか居眠りせずに最後まで楽しめた・・かな?
posted by JTm at 09:36| | 更新情報をチェックする