2018年10月15日

2018.10.14 柳家甚語楼の会@お江戸日本橋亭

2018.10.14 第18回 柳家甚語楼の会

演目
柳亭市若      出来心(上)
柳家甚語楼     高砂や
柳家ほたる     居酒屋
柳家甚語楼     茶金
  (仲 入 り)
柳家甚語楼     笠碁

初めての昼開催だそうだが、入りは上々で、並んで
いる時も、「昼はいいねぇ」という会話がチラチラ。
・・年配のグループのお客さんが多くて、終演後に
食事しよう、という会話があったりするからね。

市若「出来心」。前半の間抜け泥の部分。前日に放
送されたTVドラマで、主人公が演じていたのを思
い出す・・・大丈夫、負けてないから。

甚語楼「高砂や」。八五郎が婚礼の席で、「目八分
だから鴨居のあたり、目九分なら天井・・目十二分
ならひっくり返っちゃう・・」まで、説明するのは
初めて聞いたなぁ。

ほたる「居酒屋」。6月の終わりの一門会で聞いた
ので二度目。酔っぱらいの演技、良くなったかも。
小僧さんは、あいかわらず可愛い。

甚語楼のあと二席。
「茶金」。主人公の油屋さんが、茶金さんの店に、
茶碗を持ち込むあたりから、急激に眠くなり、その
後の茶碗の“出世”の部分を、ほとんど聞き逃した。
残念、かつ申し訳ない。

ただ、この噺はやっぱり上方のものだなぁ・・江戸っ
子が、あそこまで金儲けにこだわるだろうか?

「笠碁」。権太楼師匠の笠碁とは、ちょっと印象が
違うが、“笑い優先”の姿勢は同じ。

家で待ってる方の“ワガママ”老人が、イライラを募
らせて、奉公人や家族ばかりでなく、お天気にまで
文句を言っている様子が、なんとも傑作だった。
posted by JTm at 08:20| 落語 | 更新情報をチェックする

2018年10月14日

2018.10.13 国立能楽堂普及公演

2018.10.13 国立能楽堂普及公演

演目
解説・能楽あんない
  「琵琶のロマン-楽器と秘曲を巡って-」
    三浦裕子(武蔵野大学・日本文学)
狂言「木六駄」(和泉流)
    シテ(太郎冠者)=三宅右近、アド(主)=三宅右矩、
    小アド(茶屋)=野村万作、(伯父)=髙澤祐介
  (休   憩)
能「絃上(けんじょう)」(金剛流)
    シテ(前・老人、後・村上天皇)=豊嶋三千春、
    ツレ(藤原師長)=金剛龍謹、(姥)=豊嶋晃嗣、
      (龍神)=豊嶋幸洋、
    ワキ(師長の従者)=福王知登、
    ワキツレ(師長の従者)=喜多雅人、中村宜成、
    アイ(龍王の眷属)=三宅近成
    囃子方 笛=一噌幸弘、小鼓=幸 正昭、
        大鼓=河村 大、太鼓=前川光長
    後見=松野恭憲、廣田幸稔
    地謡=遠藤勝實、坂本立津朗、本吉正巳、宇高竜成、
       田中敏文、宇高通成、見越文夫、宇高徳成

三浦先生の解説は、いつもとても分かりやすいのだが、
あいにくの寝不足で、途中から意識を失った。

事前に配付されたレジュメによれば、いにしえ、琵琶
の名器に、「青山」「絃上」「獅子丸」があり、その
うちの、獅子丸は龍神に献上され、絃上は村上天皇が
所有していた。

能「絃上」には、村上天皇が登場するものの、琵琶は、
龍神が持って出る獅子丸が出るのみ・・なのになぜ、
題名が「絃上」なのか?・・の解明をした・・らしい。

狂言「木六駄」。大雪の中、12頭の牛をひとりで追っ
て、峠越えをする太郎冠者。途中の茶屋で温まろうと
思うが、あいにくと酒がなく・・・。

お遣いものの酒に手をつけてしまうのは、狂言の常道。
それにしても、六駄の薪を、一駄は茶屋に進呈し、残
りの五駄は、「春の小遣いにするから売っておいてく
れ」とは!・・・もう立派な横領罪。

前かたからの眠気を引きずって、見せ場の“鶉舞”を見
損ねたのは残念至極。

休憩でなんとか蘇生して、後半は眠気もなく。

能「絃上」。琵琶の名手・藤原師長(もろなが)は、
さらにその奥義を極めるために、唐へ渡ろうとしてい
るが、出発前に須磨の浦に立ち寄る。

そこで、とある老夫婦に一夜の宿を借り、求められる
ままに琵琶を弾く。

よく分からないのだが、琵琶の音色は、雨や水に結び
付くものなのだろうか?

名手・師長が琵琶を弾くと、月が出ていたはずの須磨
の浦に、雨が降り始める。と、主人夫婦が突然に、板
屋根に苫(スゲやチガヤで編んだゴザのようなもの)
を掛ける。

なぜ?と尋ねる師長の従者に、「板に当たる雨音は、
琵琶の音調と合わないから、苫を掛けて琵琶と同じ音
調にしたのです」と。

コイツ、ただものではない・・・

実は、老人は村上天皇(この方も琵琶の名手だったら
しい)の霊で、師長に、わざわざ唐になんか行くこと
はないと伝えに来たという。

後半、天皇は、龍神を呼び出して、かつて贈った獅子
丸という琵琶を返してもらい、これを改めて師長に与
える。

龍神を呼び出すところからの“早笛”、名器・獅子丸の
音色に乗って天皇の舞う“早舞”と、スピードと緊張感
に満ちた囃子が素晴らしい。

なんだか、もう、陶然とした気分のうちに終演となる。
posted by JTm at 07:56| | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

2018.10.10 国立劇場十月歌舞伎公演

2018.10.10 国立劇場十月歌舞伎公演

演目
通し狂言「平家女護島(へいけにょごのしま)」三幕四場
              近松門左衛門=作
 序 幕 六波羅清盛館の場
  (休   憩)
 第二幕 鬼界ヶ島の場
  (休   憩)
 第三幕 敷名の浦磯部の場
      同  御座船の場
  (配役)平清盛・俊寛僧都=中村芝翫、
      東屋=片岡孝太郎、有王丸=中村福之助、
      成経=中村松江、海女千鳥=坂東新悟、
      教経・丹左衛門基康=中村橋之助、
      瀬尾太郎兼康=中村亀鶴、
      後白河法皇=中村東蔵   外

第二幕の鬼界ヶ島の場、通称「俊寛」のみが上演され
ることが多いが、昨年2月の文楽に続き、今回は、歌
舞伎での通し公演。

平成7年の再演とのことで、前回は確か、吉右衛門丈
が清盛と俊寛を演じたと記憶している。

平家に対する謀反を企てた罪で、絶海の孤島に流され
た三人・・待ちに待ったご赦免船が到着して、嬉しや、
都へ帰れる・・と浮き立つ気持ちが、一転して・・

というのが、「俊寛」のあらすじだが、今回は、その
俊寛の留守を守る妻・東屋に、清盛が言い寄る前段と、
ご赦免船が、清盛&後白河法皇の乗る御座船に行き合
う後段が付いた。
      
第一幕、東屋と清盛の物語は、文楽では東屋の首を、
教経が清盛に示す、なかなかエグイ場面があったよう
に思うが、さすがに歌舞伎では割愛。人形と違って、
生身の人間だから、さすがに行き過ぎ・・ということ
なのだろう。

第二幕、鬼界ヶ島では、千鳥役の新悟丈と許婚の成経
役の松江丈に、初々しいカップルの風情・・・俊寛が、
千鳥を我が子のように思ってしまう気持ちに同調でき
る感じ。

そして、最後に、自ら望んでとは言え、次第に離れて
行く船を見送る俊寛の絶望感が、ひしひしと伝わって
来る。印象的な幕切れ。

ただやっぱり、ここが印象的であればあるほど、後の
幕は、付けたりだなぁ・・という感慨が無きにしも非
ず。

休憩が25分とやや長めのせいもあってか、ここで帰ろ
うとして職員に押し止められているお客さんもいたく
らい。

でも、第三幕は、千鳥の活躍と、有王丸の大立ち回り
で、きちんと、飽きさせない作りになっている。だか
ら、二幕で帰らないで、ちゃんと最後まで見てね。

清盛と俊寛、二役を務める芝翫丈・・申し訳ないが、
憎々しい清盛の方が、断然、似合い。そう言えば、最
近、TVドラマでも、悪役が多いよなー・・・。

そして、あまりしどころはないものの、後白河法皇役
の東蔵丈が、気品ある法皇様で、舞台を引き締めてい
た感じ。白塗りのためもあってか、御年80歳とは思え
ない若々しさだった。
posted by JTm at 09:06| 芝居 | 更新情報をチェックする