2017年05月15日

2017.5.14 国立演芸場中席(その2)

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2017.5.14 国立演芸場中席
春風亭朝也改メ春風亭三朝真打昇進披露公演

演目
春風亭一花      元犬
柳家花ごめ      初天神
五明楼玉の輔     宮戸川
翁家社中       (太神楽曲芸)
橘家圓太郎      化物使い
林家木久扇      彦六伝
  (仲 入 り)
「真打昇進披露口上」
(下手から)玉の輔(司会)、圓太郎、三朝、一朝、木久扇
すず風にゃん子、金魚 (漫才)
春風亭一朝      たがや
アサダ二世      (奇術)
春風亭三朝      船徳
      (三味線:岡田まい、田村かよ)

一花。遅れて来た団体のお客さんがざわざわする
中、まったく動じずに「元犬」。

花ごめ「初天神」。しばらく見ない間に、だいぶ
柔らかい雰囲気に。噺も笛も上手くなったし。

玉の輔「宮戸川」。こちらは相変わらずで。

翁家社中。小花さんの五階茶碗に安定感。

圓太郎「化物使い」。出てくるお化けを一つ目小
僧に絞って、20分弱にまとめた。面白さは変わ
らない・・・いい仕事です。

木久扇。終演後のネタの貼り出しには「彦六伝」
とあったが、前半は、喉頭がん闘病記・・会場
に年配のお客さんが多かったので、ちょっと、
どうかな?と思っちゃったが。

「真打昇進披露口上」。三朝師の真面目な人柄
を映してか?あまりおふざけでない口上・・圓
太郎師以外は。

にゃん子、金魚。演芸場ロビーに、金魚さんの
こいのぼり頭飾りが展示されていた。今は、お
うどんです。
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一朝「たがや」。夏噺の先取り・・ああ、最初
に一番いいのを聞いちゃうと、後が辛いなぁ!

アサダ二世。トランプ当ては、風船バージョン。

三朝「船徳」。朝也時代の2014年に、一度聞
いているが、それ以来なので三年ぶり。

その時の記事に、終始テンションが高くて・・
と書いてあるが、今回は、かなりめりはりがつ
いて、聞きやすくなったと思う。

春のお披露目は、5月上席が空くので、三朝師、
20日ぶりくらいの披露目とのこと。

「緊張します」と言っておられたが、もしかし
て、一朝師匠もそうだったのかな?・・・
イッチョウケンメイって言われなかったから。
posted by JTm at 09:13| 落語 | 更新情報をチェックする

2017年05月14日

2017.5.13 雲助・馬石親子会@中村学園フェニックスホール

2017.5.13 この人を聞きたい 第84回 雲助・馬石親子会(その4)

演目
桃月庵ひしもち      牛ほめ
隅田川馬石        権助芝居
五街道雲助        付き馬
  (仲 入 り)
五街道雲助        夏泥
隅田川馬石        大工調べ
          (三味線:岡田まい)

ひしもち「牛ほめ」。なんか、与太郎がハマり
すぎ!めちゃくちゃ可笑しい。

後から上がった馬石師の話では、この噺は五街
道一門では誰も演らないそうで、ひしもちさん、
“出稽古”で覚えたそうな。「学校寄席では転失
気と牛ほめはテッパン」・・・お得な噺らしい。

馬石「権助芝居」。ビシッとした芝居噺ばかり
じゃなくて、こんなハチャメチャ芝居の噺もあ
るんですねぇ、馬石師匠。

たぶんお初だと思う。意外性あって?すごく可
笑しかった。

雲助の二席。
「付き馬」。一年ぶりくらいかな。いつもなが
らの“浅草散歩”がなんとも楽しくて、好きな噺。

「夏泥」。寄席で龍玉師がよく演っているが、
雲助師のは・・・うーん、聞いたことはあると
思うのだが、かなり久々。

当然だが、龍玉師と同じ構成・・・だけど、とっ
ても明るいってところが大違い。なんででしょ?

馬石「大工調べ」。与太郎が“毒づく”までの前
半のみ。

馬石師のこの噺はお初。最初、へえ、こんな噺、
持ってたんだ・・・というのが正直な感想だっ
たが、面白かった。

大家が、単に“因業”というのでなく、棟梁の口
の利き方や、与太郎の無作法さを怒っていると
いう様子を前面に出している。

些細なことがきっかけで、お奉行様まで巻き込
むような大騒動になってしまう・・・そんな面
白さを感じた。

終演後外に出たら、この日一日降り続いた雨が
ようやく上っていた。やれやれ助かった。
posted by JTm at 10:09| 落語 | 更新情報をチェックする

2017.5.13 国立能楽堂普及公演

2017.5.13 国立能楽堂普及公演

演目
解説・能楽あんない「世阿弥が『清経』に込めたもの」
       天野文雄(大阪大学名誉教授・能楽研究家)
狂言「呼声(よびこえ)」(大蔵流)
       シデ(太郎冠者)=大藏彌太郎、
       アド(主)=大藏吉次郎、
       アド(次郎冠者)=善竹忠亮
  (休   憩)
能「清経」(観世流)
       シテ(平清経)=浅井文義、
       ツレ(清経の妻)=武田友志、
       ワキ(淡津三郎)=村山 弘
       囃子方 笛=松田弘之、小鼓=森澤勇司、
           大鼓=河村眞之介
       後見=浅見真州、谷本健吾
       地謡=武田崇志、武田文志、小早川泰輝、
          馬野正基、武田祥照、小早川 修、
          長山桂三、浅見慈一

天野先生の解説は、「平家物語」に語られる平清経
の物語と、その意外に単純?とも思われる経緯を越
えて、世阿弥が表現したかった思想は何か・・とい
うようなことだった。ちと難し。

狂言「呼声」。仕事をサボって旅に出た太郎冠者が
帰宅したと聞き、主人はこれを叱りに出かける。
それと悟った太郎冠者は、居留守を使うが・・・。

プログラムの解説によれば、中世の下人(太郎冠者
など)は、休みをとる自由すらなかったのだそうだ
が、この曲の主人は、実のところ、さぼど怒ってい
ない。

太郎冠者に至っては、反省の色?などさらになく、
平然と居留守を使う・・・そして、最後は、次郎冠
者も交えて、三人で踊りまくるという・・・

馬鹿らしくも可笑しいけれど、おそらく、現実には
こんなことはないからこその、庶民の理想を描いて
いるのだろうな。

「清経」。平清経は、清盛の孫で重盛の息子。清盛
が死んで平氏が都落ちした後、まもなく、柳ヶ浦
(現福岡県門司のあたり)で入水自殺をした。

その清経の遺髪を、家人の淡津三郎が、密かに都に
待つ清経の妻に届けるところからお話が始まる。

三郎は、清経の最期を語り、遺髪を渡そうとするが、
清経の妻はこれを拒否・・・討死したのならともか
く、まだ、帝もおられ、戦いが続く状況で、自ら命
を絶つ・・・再会をきっと約したのに、その約束に
背いて・・・

三郎は、仕方なく遺髪を持ち帰る。

その夜、嘆きに沈む妻のもとに、清経の霊が現れる。

妻は夫の自死を責め、夫は遺髪を受け取らない妻を
責め・・・ふたりの思いはすれ違うばかり。

清経は、諄々と自死に至る自分の思いを語り、死後
に落ちた修羅道の話まで・・・

冒頭の天野氏の解説では、清経はただ単に負け戦に
絶望を深めたのではなく、人の世の無常を悟ってし
まったがために、自ら死を選んだ・・とのことだっ
たが・・・・

うーん、どうなのかなぁ。
清経は、享年21歳だという。そんな悟りに達するに
は、いささか若すぎるような・・・

それに、妻にしてみれば、どんな理由にせよ、夫が
自分を残して自ら死を選んだということに変わりは
ない訳で。

最後、修羅道の描写は迫力に満ちていたけれど、入
水前に唱えた念仏のおかげで、「仏果を得た」と言
う清経は、妻にとってはあくまで「身勝手な人!」
なんだろうなぁ・・・という思いを禁じ得ない。
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