2017年06月14日

2017.6.13 小満ん夜会@日本橋社会教育会館

2017.6.13 小満ん夜会

演目
春風亭一花     たらちね
柳家小満ん     万金丹
春風亭一之輔    普段の袴
  (仲 入 り)
柳家小満ん     百川
      (三味線:田中ふゆ)

一花「たらちね」。聞くたびに思うけれど、この
噺は女性の前座さんにはお得な噺。「あーら、我
が君!」がなんとも可愛らしく。

小満ん「万金丹」。淡々と語られる噺なので、つ
い、眠気に襲われて・・気づいたらインチキ坊主
たちが、薬の効能書きを戒名に仕立てている最中。

亡くなった方が、屋根から井戸へ落ちて溺れた・・・
という設定は初めて聞いたような。で、「白湯に
て用うべし」は、「水はこりごりだから」という
オチ・・・これは、分かりやすくて結構だ。

一之輔「普段の袴」。祝儀・不祝儀のぶつかり合
いを、苦し紛れに物語る八・・大家が面白がって、
「袴?・・貸してやる、木戸銭代わりだ」・・こ
れ、傑作。

小満ん「百川」。小満ん師匠の噺は、毎度ながら、
ちょっとした蘊蓄が嬉しい・・今回は、神田祭は
昔は9月の秋祭りだたということと、浮世小路の
地名の由来・・・浮世柄と呼ばれる市松模様の茣
蓙(ござ)を売る店があったのだそうだ。

もうひとつ、百兵衛さんが信州・浅間山のふもと
の村出身というのも初耳だったけれど、これはまぁ、
どこだって良いようなものですな。
posted by JTm at 17:55| 落語 | 更新情報をチェックする

2017年06月13日

2017.6.12 人形町らくだ亭@日本橋劇場

2017.6.12 第72回 人形町らくだ亭

演目
柳家小はだ      転失気
桂 三木男      雛鍔
柳家喬太郎      夢の酒
五街道雲助      付き馬
  (仲 入 り)
柳家小満ん      茶碗割
       (三味線:金山はる)

小はだ「転失気」。転失気の“正体”を知った時の、
小僧の珍念の、呆然とした表情が愉快だった。
小はださん・・幾つなのかな?一見、老け顔のよ
うだけど、よく見ると若い?って感じ。

三木男「雛鍔」。合間の諸々をカットした短縮版。
人間が描き切れてない感じで、“絵”が見えてこな
い。・・マクラの某兄弟子の失敗談は面白かった
のになー・・あ、ご本人を知ってるからか。

喬太郎「夢の酒」。喬太郎師のこの噺はたぶんお
初だと思う。お花さんの妬き方が、かなり現代的
な印象だが、それはそれで面白い。

演劇的要素を強く感じる演出は、さん喬師匠譲り
だと、いつもながら思う。似てないようで、実は
とってもよく似ている師弟。

雲助「付き馬」。先月、深川の会で聞いたばかり
だが、続けて聞いてもやっぱり可笑しい。詐欺男
のちゃっかりぶり、お見事!

小満ん「茶碗割」。まったく初めての噺で、いっ
たいどうなるの?と、興味津々だったけれど、途
中で、詐欺?と気づく・・前かたと付くじゃん!

180両という大金を騙り取られた両替商が、ちょっ
とおしゃれな手口で、まさかの逆襲に及ぶ・・と
いうお話。どうやら、落語としては小満ん師のオ
リジナルらしい。

ふっと、喬太郎師が演じたらどうなるかな?と、
思ってしまった。演ってみてくれないかなー。
posted by JTm at 08:43| 落語 | 更新情報をチェックする

2017年06月11日

2017.6.10 国立能楽堂普及公演

2017.6.10 国立能楽堂普及公演

演目
解説・能楽あんない
   「『半蔀』のドラマトゥルギー -夕顔巻からの反照-
    河添房江(東京学芸大・日本文学)
狂言「舟渡聟(ふなわたしむこ)」(和泉流)
    シテ(聟)=野村又三郎、アド(船頭)=松田髙義、
    アド(船頭の妻)=奥津健太郎
  (休   憩)
能「半蔀(はしとみ)」(金剛流)
    シテ(前・里女、後・夕顔の女)=今井清隆、
    ワキ(安居の僧)=大日方寛、
    アイ(所の者)=野口隆行
    囃子方 笛=藤田次郎、小鼓=幸清次郎、
        大鼓=山本哲也
    後見=廣田幸稔、今井克紀、工藤 寛
    地謡=遠藤勝實、坂本立津朗、元吉正巳、宇高通成、
       豊嶋晃嗣、金剛永謹、見越文夫、金剛龍謹

今回の解説は、ちと難しい・・・なにせ、標題の
ドラマトゥルギーの意味が分からない・・・

調べたら、演劇ではドラマの制作手法。社会学用
語にもなっているらしいが、ここでは能という演
劇の話だから、「半蔀」の制作手法、ととってお
こう。

つまりは、源氏物語の「夕顔」の巻を、“本歌取り”
の手法で、能に取り入れた・・というようなこと
だったかな?・・・やっぱり難しい。

「舟渡聟」。聟入りの儀式に、舅の家を訪れる聟
が、矢橋の渡しで舟に乗る・・と、聟の手土産の
酒に目をつけた船頭が、「飲ませて!」

断ると、舟を漕がず、さらには舟をゆすって脅す
ので、仕方なくこれを飲ませる。

這う這うの体で舅の家にたどり着くと、舅は留守
で、姑に歓待される。帰宅した舅・・なんと、こ
れが先ほどの船頭!

面目ない船頭は、自慢の大髭を剃って、人相を変
え、聟に対面・・・一生懸命、顔を隠すが・・・

大蔵流の演出では、船頭と舅は別の人で、船中で
は聟まで一緒になって大酒盛り・・なんだけど、
和泉流では、聟は飲まない。真面目人間。

結局のところ、舅への手土産を、舅が飲んだって
ことだから、めでたし。めでたし・・なのかな?

気になったこと2点。
ひとつは、舅の留守の理由を、妻が「謡の会に行っ
ている」と言うこと。なぜ、仕事ですって言わな
いのかな?・・舟を漕ぐ仕事が、恥ずかしいの?

もうひとつ、髭。亭主には自慢の大髭が、妻には
悩みの種・・って話、他にもあったような。「鬚
櫓」だったかな?・・・狂言の女房は髭嫌いか?

「半蔀」。安居(外出を避けて修行に専念する)
を終えた僧が、その間に仏前に供えた花の供養を
していると、白い花を手にした女が現れる。

僧は、花の名を尋ね、重ねて女の名も尋ねるが、
女は花の名のみを答えて消える。

僧が不思議に思っていると、通りかかった所の者
が、源氏物語の夕顔の段の物語をし、その女は、
きっと夕顔の精でしょう・・と。

勧められるままに、僧が、かつて夕顔の家があっ
たという五条あたりを訪れると・・・

源氏物語の夕顔は、身分の低い庶民の女で、源氏
は、六条御息所のもとに通う途中でこの女を見初
める・・・六条御息所は、元東宮(皇太子)妃だっ
たプライドの高い人だから、自分のところに通う
途中で、他の女に心を移した源氏を許すはずがない。

でも、御息所の怒りは、源氏ではなくて相手の女
に向けられるのですね・・・女心の不可思議。

という訳で、夕顔は物の怪に取り殺されてしまう
ことに。

しかし、「半蔀」に登場する夕顔は、そのことを
恨むのではなくて、ただひたすらに源氏を想い続
け、短かったその逢瀬を思い出して、優雅に舞う。

僧は、夕顔の霊を弔うために五条を訪れるのだが、
どうやらこの夕顔自身は、弔われることなど望ん
ではいないようだ。

きっと、この世の終わりまで、愛しい源氏のこと
を想いつつ、夢幻の世界に遊んでいるに違いない。
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